西島 嵩人【TAKAHITO NISHIJIMA】
2024/06/06 20:02
これに心鷲(わし)掴まされないでいられるか。
この作品タイトルは『水の中の八月』。一見意味不明な名称だが、
後でちゃんとピンと来るモノがある。保証する。(序盤さえ、しっかりと見ていれば…)。
監督は石井岳龍〈ガクリュウ〉、(旧名:聰亙〈ソウゴ〉)。自分の最近の印象だと、同監督の『シャニダールの花』が気に入っているが、成程、これも『シャニダール』同様、哲学的な思索に富んだ作品だ。
水ってなんだろう?生きてるってなんだろう?人間ってなんだろう?自然ってなんだろう?
簡潔に言えば、それに伝承・伝説、考古学視点で、なおかつ映画的に取り組んでいるのが本作である。
ちょっと記憶が怪しいが人間は砂?だか水?(ここも怪しい)になるために生きているのでは?という様なセリフがヒロインから発せられる。(『シャニダール』なら、花にあたるだろう。)
一度死んだ人間が…、生きているはずのない人間が生きている結果、招く、運命のうねりについて深く考えされる映画だとも言える。
まあ、簡潔に言ってしまえば、『カミサマ』ってなに?に行き着くだろうが…。
兎に角、みて頂きたい。—了—
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