cine-ma
2025/12/05 20:18
2025年に観た映画(52) 「愚か者の身分」

闇バイトで生計を立てる若者達の末路。半グレ集団の一員というよりも、己の才覚でヤクザの手先として立ち回るタクヤ(北村匠海)に降りかかる災厄と、その巻き添えを食う舎弟のマモル(林裕太)と兄貴分梶谷(綾野剛)の物語。
日々犯罪を仕掛ける彼らの日常と、ヤクザの内輪揉めの片棒を担がされたタクヤの周辺で起きる不穏な動きとを、時間軸を前後させながら状況描写だけで徐々に観客に理解させる。そして訪れる最悪の事態に観客の背筋を凍らせておきながら、物語は第2章へと進んでゆく。最初はタクヤとマモルの2人の兄弟分の物語なのかと思ったら、中盤以降は梶谷が重要な役割を果たす。果たしてこの“愚か者”達に明日は訪れるのか?
全編を通じてなかなかにヒリヒリ、ハラハラする展開。永田監督作品は初見なのですが、この手の男臭いクライム・サスペンス物に容赦なくグロいシーンをぶち込んだりと、女性監督とは思えない(失礼)手腕を発揮。当初はフジTVあたりがバックについたTV畑出身監督の作品かと勝手に色眼鏡で見ていたのですが、とんでもない勘違いでした。そして脚本を担当したのは向井康介氏。「平場の月」もですが、イイ本書きますねー。劇場に足を運んだ甲斐がありました。
原作者の西尾潤さんも女性でしたか!(ちょっと驚いた)
でもって続編も発売ですか!(原作も読んでみたくなりました)
№52
日付:2025/11/23
タイトル:愚か者の身分
監督:永田琴
劇場名:あつぎのえいがかん kiki スクリーン1
パンフレット:あり(¥990)
評価:6






- イントロダクション
- ストーリー
- 相関図
- インタビュー 北村匠海
- インタビュー 綾野剛
- インタビュー 林裕太
- インタビュー 山下美月
- キャスト
- テーマ・ソング
- 対談 北村匠海 × 綾野剛 × 林裕太
- インタビュー 永田琴監督
- インタビュー 森井輝(プロデューサー)
- インタビュー 西尾潤(原作者)
- プロダクション・ノート
- 『愚か者の身分』で描かれたリアルな裏社会 草下シンヤ(作家)
- クレジット

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