サンダーボルト

ライオンがガオーって吠えてるからMGMですな　ということは配給はUnited Artistsですな
1974年の映画です　中坊の僕は、ちっちゃなちっちゃな三番館で観ました

そんな昔に観た映画の何を覚えているかというと
ダラダラと長いポリスカーとのカーチェイスでも、金庫の壁をぶち破る20ミリ機関砲でもなく
映画終盤に、わかーいジェフ・ブリッジスが本当に具合悪そうにしている芝居なんです　
目の焦点が合わすことができないというか、まったく生気がないというか　立ってるのがやっとというか

僕はそれまで、こんなに具合が悪そうな芝居ができる俳優さんを見たことがありませんでしたし、
自身こんなに具合が悪くなったこともありませんでした
「おい　大丈夫か」と常時クールなクリント・イーストウッドを心配させるほどの
演技をかまされ、中坊の僕は「こいつ　ただもんやないな　覚えとこ」とひとりごちしていましたが
それが今じゃ　スターク・インダストリーズの副社長様ですよっ　と

ジェフ君をこんなにしちゃったジョージ・ケネディが憎い！（角川の『人間の証明』に出てましたね）

因みにこれ、マイケル・チミノの監督デビュー作なんですね
いやーイヤー・オブ・ザ・ドラゴン　にはやられましたなー