春です。新生活、または新鮮な気持ちを日々に忙殺されて忘れた、そこのあなた！！そんな時はもうこれ。

胸熱なお仕事ムービーで決まり

『ハケンアニメ』

公開:2022年

監督:吉野耕平

原作:辻村深月

時間:１２８分

まるでスポ根、成長物語！

主演は吉岡里帆、相手役に中村倫也、柄本佑。

もう素晴らしく気分が良くなるお仕事ムービー。題名のハケンとは、覇権を取るのハケン。アニメ業界で働く人々を描いています。

正直、今の時代だとブラック企業というか、ブラック業界なのかもしれません。夢追い人が身を削り世の中へ作品を送り出している。その裏側を壮絶、かつスポ根みたいな気持ちよさもあるのが、この作品の良い所。

私たちは、最初は声も小さく、非力な新人監督の斎藤（吉岡里帆）に自分を投影し、時に理不尽な要求に反発し、打ちのめされ、泣いても歯を食いしばり、物作りの境地へ辿り着く姿に感動するのです。

『よし、悪い事ばかりじゃない、明日もやってやるか！』

の気持ちになること間違いなし！です。

ちなみに今回の柄本佑、役柄がズルい。そしてニクイ。ツンデレがエグくて、顔は好みじゃないのに、危うく堕ちる所でした、アブナイアブナイ。でもそれ程までに、良い演技されていましたね。

さて、２作目はこちら

『グッドバイ、バッドマガジンズ』

公開:2022年

監督:横山翔一

配給:日活

時間:１０２分

文化が失われていく。

男性向け成人雑誌、いわゆるエロ雑誌。この雑誌を作る編集部でのお話です。いつしかコンビニで、成人誌は立ち読みも出来なければ、カテゴライズされた棚にある為、手にしずらくなりました。これは2020年の東京オリンピック開催に向けた取組みの一環で、このような扱いとなり、もちろん成人雑誌を取扱う編集部はお役御免となるのも自然な流れなのです。しかし、このようなサブカルチャーが無くなる事を『時代の流れ』『仕方がない』で片付けていいのでしょうか？文化を無くしたくない、まるで抗うような、これまたアツいお仕事ムービーです。とはいえ、そんなに社会派でもなくて、まぁまぁエロが散りばめられ、笑える場面も多くて大人には楽しめる内容になっています。特に業界ネタで見出しを作る場面で登場する【和同開チン】には爆笑。でも考えてる本人たちは、良いものを作りたい！と真剣な訳です。

ハケンアニメ！とはまた違うタイプですが、紙文化からネット文化へ移り変わる変換期に居る、我々こそ観るべき作品かもしれません。

最後は、こちら

『MONDAYS／このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』

公開:2022年

監督:竹林亮

時間:８２分

まだこの手があったか！タイムループ

コメディタッチのタイムループから、まさかの夢を追ってたあの熱い想いを思い出させてくれる、そんなアツいお仕事ムービー。

最初こそ、タイムループをどうやって抜け出すのかに集中して観てしまうのですが、この作品の面白さはソコではないのです。

上司（マキタスポーツ）に気付かせる事で、彼の夢を思い出させる事と、主役の吉川（円井わん）が本当にやりたい仕事に気付く事。そこが正にこの作品の胸熱で、観てる人の心に届く部分。

こんな人に届け！

誰でもやりたい仕事と、現状を見比べた時に萎える瞬間はある。それに、もっと認めてもらえる場所があるかもしれない、と感じる時もあるだろう。自分を見失い、大事な誰かや仲間に気付けていない事もある。この作品では、ふと見失っていた自分の足元を見るキッカケをくれます。なのに笑えて泣けて面白いって、サイコーじゃん！　

振り返ってみると、実は2022年ってお仕事ムービー豊作年だったんですね。なんだか面白い。コロナ禍でリモートになったり、今までの仕事の在り方を見直す時期と、製作時期が重なったりしてたんでしょうか？

【映画は社会を映す鏡】

なーんて言いますからね。疲れた体と頭に、観ると必ず

モチベーションUP！まちがいなし！！

オススメです。