真実を伝えたい 撮られるのではなくて一 彼女が映した戦争、屋根裏部屋にしまった歴史的記録が伝える真実。

【リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界】
🎬2025年5月9日(金)より全国ロードショー🍿
原題:LEE
製作年:2023年
製作国:イギリス
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
劇場公開日:2025年5月9日
上映時間:116分
ジャンル:戦争、ドラマ
言語:英語、フランス語
翻訳:松浦美奈
映倫区分:G
公式サイト:https://culture-pub.jp/leemiller_movie/index.html
《STAFF》
監督:エレン・クラス
音楽:アレクサンドル・デスプラ
脚本:Liz Hannah. Marion Hume
《CAST》
ケイト・ウィンスレット (リー・ミラー)
アンディ・サムバーグ(デイヴィッド・E・シャーマン)
アレクサンダー・スカルスガルド(ローランド・ペンローズ)
マリオン・コティヤール(ソランジュ・ダヤン)
🏆第82回 ゴールデン・グローブ賞主演女優賞ノミネート
🏆第78回 英国アカデミー賞英国作品賞ノミネート
「傷にはいろいろある。見える傷だけじゃない」1938年フランス、リー・ミラー(ケイト・ウィンスレット)は、芸術家や詩人の親友たちーソランジュ・ダヤン(マリオン・コティヤール)やヌーシュ・エリュアール(ノエミ・メルラン)らと休暇を過ごしている時に芸術家でアートディーラーのローランド・ペンローズ(アレクサンダー・スカルスガルド)と出会い、瞬く間に恋に落ちる。だが、ほどなく第二次世界大戦の脅威が迫り、一夜にして日常生活のすべてが一変する。写真家としての仕事を得たリーは、アメリカ「LIFE」誌のフォトジャーナリスト兼編集者のデイヴィッド・シャーマン(アンディ・サムバーグ)と出会い、チームを組む。 1945年従軍記者兼写真家としてブーヘンヴァルト強制収容所やダッハウ強制収容所など次々とスクープを掴み、ヒトラーが自死した日、ミュンヘンにあるヒトラーのアパートの浴室で戦争の終わり、を伝える。だが、それらの光景は、リー自身の心にも深く焼きつき、戦後も長きに渡り彼女を苦しめることとなる。(公式サイトより引用) |
『シビル・ウォー アメリカ最後の日』主人公のモデルとなった実在した人物リー・ミラー ✕
『タイタニック』ケイト・ウインスレット(主演) ✕
『エターナル・サンシャイン』エレン・クラス(監督) ×
リー・ミラーが写し出す写真には、人間が持つ脆さと残酷さの両方が刻みこまれ、今もなお人々を惹きつける重要な歴史的記録として真実を伝えている。
「VOGUE」誌をはじめトップモデルとして華やかで自由な生活を謳歌し、マン・レイ、パブロ・ピカソ、ココ・シャネル、ジャン・コクトー、コンデ・ナストら時の天才たちを魅了。類稀なる輝きは報道写真家に転身してからも光りを放ち、第二次世界大戦が始まるとその情熱とエネルギーは戦場へ向けられる。彼女はいかにして従軍記者になったのか、戦争の前線で目撃した真実、人生をかけて遺したものとは一。
彼女の生き方に大きく感銘したケイト・ウィンスレットが製作総指揮・主演で贈る、リー・ミラーの偉大で情熱的で数奇な運命が遂に映画化!!


私は、彼女のことをほとんど何も知らなかったのですが、以前観たA24作品『シビル・ウォー』の女性戦場カメラマン「リー・スミス」のモデルになった女性だと知り...なるほど、とてもよく似ているなと思いました。
見た目は美形なのですが、男勝りで肝が据わっていて体裁を気にしない。だけど、どこか母性が溢れる人柄。
「この人が、20世紀を代表する報道写真家リー・ミラーなのか!!」と感慨深く観させていただきました。
そして、リーを演じたケイト・ウィンスレットが、リーそのものの様に感じました。
この役にどれだけ魂を込めて役作りをしてきたのだろう...。
仕草、表情、声のすべてが、『タイタニック』や『エターナルサンシャイン』の頃の愛らしさは影もなく、戦地で男も女もなく過ごし、命の危険を顧みず写真を撮り続ける女戦士といった具合。
何週間も身体を洗わず、爆発音や銃声の飛び交う中、ショッキングなシーンを正面から撮り続け、頭を悩ませながら記事をタイプライターで打ちこむ姿は仕絶でした。


そして、ホロコーストについても。
こちらも『アンネの日記』で読んだぐらいで詳しくは知らないです。
ただ最近『関心領域』を観たこともあって、強制収容所内の様子には言葉にならないものがありました。
収容所内は暗く、写真が白黒であるため、そこまでハッキリ見えなくて良かったのかもしれないです。ただ、おぼろげに見えるそれらの物体は、紛れもなく人の一部だとわかりました。


そして、リーと友人のデイヴィッドが「ウッ!」と顔を顰めて鼻と口を塞ぐほどの死臭漂う街では、まるでこちらにも臭いが伝わってくるような感じがしました。
そんな猛烈な悪臭の中、普通に走り回って遊ぶ子どもがいて、それを注意する母親がいて....
兵隊さんも誰一人マスクをしていないのです。
これが現実。
実際に現場に行ってみないとわからない真実を、リーは自分の目で見て撮りたかった。差別、嘘、恥辱、喪失、絶望、それらの目には見えない傷を世界中の人に伝えたかった。
きっとそういうことなんだろうと私は感じました。


ポスター写真にもなっている「浴室で裸になって入浴をしているリーの写真」について。
私は、これがどんなメッセージ性のある写真だったのか知らなかったのです。
それは驚きと共に、あの状況で咄嗟にこれを思いつき、実行できるリーの素晴らしい才能と勇気に、尊敬の念で涙が出そうでした。
まだまだ語り尽くせぬ想いがたくさんありますが、ここまでにします。
ぜひ多くの方に、実際に観て感じていただきたい、素晴らしい作品です!!
『リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界』は5月9日(金)より全国ロードショーです!



ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示ケイトウインスレットは演技だけでも評価できる俳優さんなので絶対観たい。
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示元々はファッションモデルだったんですね!知らなかったです。