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映画評論家を語る「佐藤忠雄 映画の旅」

昭和の時代、ラジオには映画番組が多数ありました。NHKは月1回、「映画批評の時間?」という番組がありました。双葉十三郎、飯島正、品田雄吉に佐藤忠男といった当時の著名な批評家が集まって公開された作品を論評していました。彼らはもちろんキネ旬のベストテンの審査員であります。

佐藤氏はそのなかでも異色の存在で、インドやアジア映画を論評していて、キネ旬での選出はほぼ

アジア映画でした。見たことがないものばかり・・・

 

その佐藤氏が執着したアジア映画のなかで、「東京物語」と比肩するとした「魔法使いのおじいさん」をめぐって、晩年の佐藤氏の活動のドキュメンタリーです。佐藤氏は映画に関する書籍だけでなく、教育論などの出版物もあり、教育委員も務めました。その功績で国内外から表彰されている人物です。

(C)GROUP GENDAI FILMS CO., LTD.

「魔法使いのおじいさん」はインド映画でマラヤーラム語を言語とするケーララ州の作品です。最南端の土地です。この作品に携わったひとたちの証言も交え、夫婦の映画の旅の足取りを描きます。

「批評家の育成なんか、必要ない!」と日本映画大学の校長、学長を20年近くしてきました。映画を作ったことのない批評家を据えていいのか?!と物議も呼んだのですが、今村昌平からの指名でした。

ソフト、わかりやすい語り口なのですが、本作では頑固さや映画への私見が語られてきます。日本で外国映画はハリウッド中心にヨーロッパの作品がほとんどでアジアの作品が観られる機会がない。佐藤氏は生涯をかけて日本にアジア映画の案内人となったのでした。

 

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