麗しのマレーネ・ディートリッヒ 様〜モロッコ〜
〜Morocco (1930) trailer〜
この連休に、ドイツ出身の伝説の映画女優「マレーネ・ディートリッヒ」の映画を3本ほど鑑賞しました。見た映画は「情婦」(ビリーワイルダー)・「舞台恐怖症」(ヒッチコック)・「モロッコ」、とても有名な映画です。
そして実はマレーネ・ディートリッヒの映画を初めて観たのは、今から約20年前まだ10代の頃でした。とても久しぶりに見たマレーネ様は、やはりとても麗しかったです。その中でモロッコを今回は紹介します。
「モロッコ」
モロッコは1930年公開の『ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督』のアメリカのトーキー映画。日本では、初めて日本語字幕が付されたトーキー作品だそうです。共演は古き良きアメリカの俳優『ゲイリー・クーパー』。ちなみにゲイリー・クーパーはかなりの長身でとてもハンサムです。とても人気があったそう。彼が出ている「打撃王」という映画もとても好きです。
このモロッコのストーリーは、外人部隊に属しており、女たらしで有名なトム・ブラウン(ゲイリー・クーパー)は次々に女を変えていたが、ある日駐在しているモロッコの酒場で、アミー・ジョリー(マレーネ・ディートリヒ)という名の歌手に出会い、恋に落ちる。ところが彼はとある懲罰で戦争の最前線に送られることになる。そしてアミ―にも金持ちの紳士が求婚を迫る。それを見てトムは身を引くのだが…
この映画は、まずマレーネが男装をしてシルクハットを被り、美しく低い声で歌いながら踊るシーンがとても有名です。このマレーネは本当に美しい。そして歌の途中で観客の女性とキスをするのですが、恐らくこれが世界で初めて映画のスクリーンで女同士のキスシーンを映したものと言われているそう。
アミ―という女性は、トムと紳士の間で揺れ、紳士と結婚しようとするのですが
トムが負傷をしたと聞き、いてもたってもいられずトムへ会いに行き、ラストは砂漠を歩き
愛する男性と一緒に全てを捨てても生きる道を選ぶのです。「愛」に生きる。
この映画は古典的な愛の映画のお手本とも言われているそう。
私はマレーネがスクリーンに出てきた瞬間、彼女の周りが発光しているかのごとく、モノクロの映画が鮮やかに光る感覚を感じました。彼女は頬のくぼみをつくるために奥歯を抜いたと聞いたことがあります。モノクロの中で彼女が颯爽と出てきて歌を歌い舞うところが本当にかっこよく美しいです。
また映画の中で彼女が本当の恋をしていき、ヒステリーにもなり時代にも翻弄されていく様子が時代的でもあります。
そして1930年代のモロッコの様子が鮮明に映画に表されていて、歴史を知る上でもとても良い映画だと思います。
マレーネ自身の生き方もとても興味深いところです。
彼女はドイツで生まれましたがアメリカで映画スターとなり、そして第二次世界大戦でヒトラーに呼び戻されそうになりますが、ナチスを嫌い連合軍の慰問に各地を巡りました。「リリー・マルレーン」という歌はとても流行ったと聞きます。
彼女はその後も様々な映画に出演し歌も歌い、最期はベルリンで母と同じ墓地で埋葬されているそうです。
とても芯の強い自分を持った美しくかっこよい女性。
私がとても大好きな映画スターです。
このモロッコという映画も是非観てほしいですし、マレーネが出演している多くの映画についてもまたご紹介できればと思います。
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