カッツ
2025/12/30 08:44
霜花店 サンファンジョム
2008年/韓国
2008年公開の韓国映画『霜花店(サンファジョム)』は、高麗王朝末期の宮廷を舞台に、王・王妃・近衛隊長の三角関係を描いた歴史ロマンスである。監督はユ・ハ、主演はチョ・インソン、チュ・ジンモ、ソン・ジヒョ。韓国映画には展開が早く理解しづらい作品も多いが、本作は物語が明快で、感情の流れも追いやすかった。
衣装や美術は豪華絢爛で、宮廷の空気が画面から立ち上がるような迫力がある。また、韓国映画を観ていると日本人俳優に似た顔立ちの人が多いと感じるが、本作で王を演じたチョ・インソンは、どこか金城武を思わせる雰囲気があり、印象に残った。
物語の中心にあるのは、王が深く寵愛する近衛隊長と、政略結婚で迎えられたモンゴル人の王妃との関係である。王は同性愛者であり、王妃との間に子をもうけることができない。そこで王は、信頼する隊長に王妃との間に子を作らせようとするが、やがて二人の間には真の愛情が芽生え、王の思惑を超えた悲劇が動き出す。
壮麗な衣装と美術、そして緊張感あふれる人間関係が織りなす重厚なドラマは、観る者を強く引き込む。愛と忠誠、欲望と嫉妬が複雑に絡み合う物語は、歴史劇でありながら普遍的な人間ドラマとしても深い余韻を残す作品だった。
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