■映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記

〈作品データ〉

臼井儀人原作の「クレヨンしんちゃん」を基にしたTVアニメ「クレヨンしんちゃん」の劇場版シリーズの31作目。しんのすけは待望の夏休みに入るが、ひろしが仕事にかかりきりのため、退屈な日々を過ごす。そんなある日、金持ちのあいちゃんのおかげで現代に蘇った恐竜のテーマパーク「ディノズアイランド」にしんのすけ＆かすかべ防衛隊の面々が招待され満喫をする。その一方で、シロは河川敷で不思議な生き物と出会い、交流を深める。しんのすけの声を小林由美子が演じ、他真柴摩利、ならはしみき、森川智之、こおろぎさとみ、北村匠海、戸松遥、オズワルド（伊藤俊介・畠中悠）、水樹奈々が出演。

・８月９日（金)よりTOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー

・上映時間:106分

・配給:東宝

【スタッフ】

監督:佐々木忍/脚本:モラル

【キャスト】

小林由美子、真柴摩利、ならはしみき、森川智之、こおろぎさとみ、北村匠海、戸松遥、オズワルド（伊藤俊介・畠中悠）、水樹奈々

公式HP:https://www.shinchan-movie.com/2024/

〈『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』レビュー〉

ここ最近ではGW映画のコナン、夏休み映画のクレヨンしんちゃんで落ち着いた感じで、かつての盆と正月の『男はつらいよ』シリーズ並に安定してきた劇場版「クレヨンしんちゃん」シリーズ第31弾に当たる『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』。「クレヨンしんちゃん」をベースに『ジュラシック・ワールド』と『ドラえもん のび太の恐竜』のいいとこ取りをした「クレヨンしんちゃん」映画で、安定のかすかべ防衛隊の活躍と、懐かしの「クレヨンしんちゃん」を多めに出したサービス精神が伺える作品になっている。

タイトルに「恐竜」を持ってきた時点で、今回はクレしん版『ドラえもん のび太の恐竜』になるかなぐらいの予想ができ、案の定、シロとしんのすけ＆かすかべ防衛隊によるハートフルな恐竜交流ものの要素もあるが、どちらかというとそっちよりも『ジュラシック・ワールド』要素の方が強く、アクション＆アドベンチャー映画の流れになっている。

ただ『ジュラシック・ワールド』をなぞるだけでなく、アニメならではの捻りも効かせているので、それなりに楽しめる。しんのすけ＆かすかべ防衛隊と『ジュラシック・ワールド』風のテーマパーク「ディノズアイランド」との接点も久しぶりに登場させた金持ちのあいちゃんのおかげで一発クリア。終盤のクライマックスバトルではアクション幼稚園の園長＆先生たちやヨシリン＆ミッチーや紅さそり隊など原作の懐かしキャラを出演させ、原作ファンなら楽しめる作りになっている。

夏休みの一騒動を『ジュラシック・ワールド』のパロディで遊んだ劇場版「クレヨンしんちゃん」ではあるが、かすかべ防衛隊を中心にした「クレヨンしんちゃん」映画としてわりと楽しめる。これまで劇場版「クレヨンしんちゃん」を見ていたのであればとりあえず見ておいた方がいい。