カリントウエストウッド
2025/12/23 07:52
Ryuichi Sakamoto: Diaries 音楽家の最期

2023年3月に71歳の生涯をとじた坂本龍一。関連した映画、博覧会など、さまざまな追悼企画が公開されました。NHKによるドキュメンタリーで、最後のスタジオ収録によるソロコンサート、「Last Days 坂本龍一 最期の日々]」などが放送されました。本作は本人の日記などをまじえ、最期の日までの音楽家、坂本龍一のドキュメンタリーです。

死に直面しどのように生きていくか、その覚悟ともいえる坂本龍一の姿を追った作品でした。
わたしが受講している大学院社会人講座の先生が坂本龍一氏と交流があり、追悼文を新聞に掲載されていました。2023年5月3日の朝日新聞に掲載されています。
死に直面し、自然というサウンドに傾注する姿、かつてテクノロジーを駆使した先鋭的サウンドに挑んでいた男が、その後に反戦、反原発など社会問題、環境問題に取り組んでいく・・・作曲法はシンセからアコースティックな生音へ転じていく姿は、音楽を通して人生を一巡したかのようにも見えます。

「音楽の力は一番嫌いな言葉」
わたしはこの言葉に感銘を受けました。これは音楽家へ向けて発信したと思います。音楽で病は治せない、失ったものはもとに戻らない。勘違いする連中へ向けて発しました。また権力者たちによる音楽の利用を警戒したメッセージでした。
最初につくったサウンドトラック「戦場のメリークリスマス」をピアノソロで演奏するシーンは、自身への鎮魂歌のように聞こえます。
東北大震災後を期に東北ユースオーケストラを結成し、次代の担い手の育成にも力を注ぎます。坂本龍一氏が病床のベッドでその演奏を見届けています。吉永小百合のナレーターが演奏にかぶり、そのナレーションに感極まるところ、それが坂本龍一の最期の姿となります・・・

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