cine-ma
2024/09/11 20:02
2024年に観た映画(36) 「ナミビアの砂漠」
今や一番目が離せない女優さんとなった河合優実嬢の主演作。
これまで観てきた、彼女が演じた役柄とはまたしても異なるキャラクター。恐ろしい事に、その歩き方からして役ごとに変えているように思える。最後まで河合優実という女優に視線が釘付けとなる一方で、本作の受け止め方には困ってしまいました。
カナ(河合優実)の日常が生々しくリアルであればあるほどに、スクリーンの世界から距離を置きたくなりました。途中から金子大地君演じる同棲相手のハヤシまでがおかしくなってゆく様子に、呆れ苦笑するしかない。こんな隣人はホントに嫌だー、、、
感情移入も出来なければ共感も同情も出来ない、若い女性の救いようのない日常と怒りの矛先に137分間付き合って、劇場を後にして思ったのは、自分が観たい映画はこういう作品じゃないよなという率直な気持ち。
現実と虚構の境目も曖昧になり、どうしようもなく近所迷惑な諍いがこのカップルの日常のレクリエーションと化しつつあるそのラスト、カナの思わせ振りな笑顔が漸く訪れた予定調和にも思えてどこかホッとしてしまった。
この奔放で野放図な女性の生き様を作品として成立させてしまう山中瑶子監督の才能がコワイ。次回作もコワイ。
№36
日付:2024/9/8
タイトル:ナミビアの砂漠
監督・脚本:山中瑶子
劇場名:シネプレックス平塚 screen5
パンフレット:あり(¥1,000)
評価:4.5
<CONTENTS>
・イントロダクション
・ストーリー
・インタビュー 河合優実
・インタビュー 山中瑶子監督
・キャスト・プロフィール&コメント
・レビュー 五所純子(作家)
・レビュー ゆっきゅん(アイドル・モデル・俳優)
・レビュー 森直人(映画評論家)
・プロダクション・ノート
・クレジット
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