Netflixシリーズ【極悪女王】の試写に招待していただき全話鑑賞いたしました！！

【極悪女王】とは、総監督に白石和彌、脚本に鈴木おさむのタッグによる80年代にカリスマ的人気で女子プロレス旋風を巻き起こしたダンプ松本の知られざる物語を描いたドラマです。

ダンプ松本と言えば…私の世代なら知らない人がいないくらいの超有名人で、連日TVのバラエティ番組などで引っ張り凧でした。

プロレスはエンターテインメントであると理解できていない人も多かった時代です。ヒールは忌み嫌われ、嫌がらせが絶えなかったであろう事も想像に難くありません。

実際、現役の頃の試合の凄惨さには目を煽ってしまうほどのスプラッター感がありました。

当時私はまだ子どもだったので、どの様な流れでそうなったのか詳しくは知らなかったのですが、引退する頃にはTVでも優しい表情を見せるようになり「あれ？本当は優しい人なんだ」と世間も彼女を受け入れていったように感じます。

そうそう、昭和70年代から80年代ってこういう時代でした。

貧しい暮らし、スパルタ教育、コンプライアンス違反なんて言葉はなかった企業体制。

多くの人が、どこか報われないものを抱えつつもささやかな楽しみをみつけては必死に生きてきた気がします。

【極悪女王】には、優しすぎて悪役(ヒール)には向かないと言われていた松本の幼少期からプロレスラーを目指すきっかけとなる出来事、新人時代の苦しみと葛藤、そしていかにして日本史上最も有名なヒール “ダンプ松本” へと変貌したのかが描かれていました。

上京し女子プロレス新人オーディションを受ける若者達。そこには、後にダンプ松本の宿敵となるライオネス飛鳥や長与千種(クラッシュ・ギャルズ)などの全女第二期スター選手達もいました。

笑いあり、涙あり。それぞれにライバル意識を持ちながらも仲間と助け合い切磋琢磨して成長していく様子に「ああ、青春だなぁ…」と微笑ましく、自身も熱い想いが蘇るようでした。

それにしても、ライオネス飛鳥役の剛力彩芽さんの運動神経には目を見張るものがあり、その動きの一つ一つは実際のプロレスラーと変わらないキレとパワーを感じました。

また、デビル雅美役の根矢涼香さんがマスクや化粧無しでヒールを演じていて、その迫力ある表情や声、動きの素晴らしさには思わず唸りました。

ところが時間の経過と共に、同期でありながら大きな格差が生まれていきます。また社会の理不尽な現実を目の当たりにして、激しい怒りや嫉妬などの感情を募らせていく選手達。見ていてとても重苦しい気持ちになりました。

これ以降の展開について述べる事は控えますが、いや〜おもしろかったです！！

当時のプロレス界の裏事情をこんなに露骨に表現してしまって大丈夫なのだろうかと心配になるほどリアルでした。

ドラマの見どころとしては実際にあった試合のシーンが多くありますが、役者さん達の演技、カメラワーク、観客の湧き方、臨場感、まるで本物の試合を見ているかの様でした！！

ゆりやんレトリィバァのダンプ松本の演技は、かなり研究し尽くされたものと感じます。

体作りから、歩き方、竹刀を振り回して威嚇する様子、観客を挑発する表情、罵声…どれを取ってもダンプ松本そのものでした！！

2024年超注目作品！！

ドラマ【極悪女王】は、9月19日（木)よりNetflixにて全5話一挙世界独占配信です！

《スタッフ》
総監督:白石和彌/企画・プロデュース・脚本:鈴木おさむ/監督:茂木克仁/脚本:池上純哉
 《キャスト》
ゆりやんレトリィバァ、唐田えりか、剛力彩芽、えびちゃん、隅田杏花、水野絵梨奈、根矢涼香、鎌滝恵利、安竜うらら、堀桃子、戸部沙也花、鴨志田媛夢、芋生悠、仙道敦子、野中隆光、西本まりん、宮崎吐夢、美知枝、清野茂樹、赤ペン瀧川、片岡礼子、プリティ太田、音尾琢真、黒田大輔、斎藤工、村上淳

《あらすじ》
80年代カリスマ的人気で女子プロレス旋風を巻き起こしたダンプ松本の知られざる物語を描く半自伝ドラマ。1980年代、男女の不平等や女性蔑視が問題視されずに当たり前であった時代の日本が舞台。そんな時代と格闘し、日本中を熱狂させ空前のブームを巻き起こしたのは女子プロレスだった。正統派プロレスラーとしての成功に憧れながらもクビ寸前だったダンプ松本（ゆりやんレトリィバァ）が悪役に転身し、クラッシュ・ギャルズとして日本中のスターへ駆け上がる長与千種（唐田えりか）、ライオネス飛鳥（剛力彩芽）ら仲間たちとの友情と戦い、様々な代償や葛藤を抱えながら日本史上最も有名なヒール”に成り上がっていく様を描く。

《公式サイト》

https://about.netflix.com/ja/news/the-queen-of-villains-premieres-september-19