私の好きな映画

cine-ma
2025/11/25 19:16

2025年に観た映画(50) 「ザ・フー キッズ・アー・オールライト」

我が家のレコード・ラックに1枚(2枚組ですけど)だけいるザ・フーのレコードが"The Kids Are Alright"なのです。当時高3だった1979年秋に発売。サントラとして発売されるも肝心の映画の方は日本で公開されることはなかった。この頃に読み始めたロッキングオン誌で故・松村雄策氏がこのアルバムについて語っていたのが購入動機だったような。バンドとの接点はむしろ映画の方で、「さらば青春の光」をセンターシネマで観ている。「Tommy/トミー」は未見ながら当時結構評判になっていたのは覚えています。

私がザ・フーというロックバンドを初めて目撃したのは、NHKが「ヤング・ミュージック・ショー」で1981年5月4日に放映してくれた「カンボジア難民救済コンサート("Rock for Kampuchea")」でのライブ映像。1979年の年末にロンドンのハマースミス・オデオンで4日間にわたり開催されたチャリティ・ライブには英国の人気バンドが集結。クラッシュ、プリテンダーズ、スペシャルズ、イアン・デューリーといった所謂「ニュー・ウエーブ」系と、クィーン、ウィングス、ロバート・プラント、そしてザ・フーの「オールド・ウェーブ」とが一堂に会し次から次に登場。中でも印象深かったのが、イアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズの"Hit Me With Your Rhythm Stick"と、ザ・フーの"See Me, Feel Me"でした。放送では"Sister Disco"、"Behind Blue Eyes"と共に3曲披露してくれましたが、ロジャー・ダルトリーがマイクをぶん回し、ピート・タウンジェントが右腕をぶん回すウインドミル奏法を初めて目の当たりにし、ハマースミス・オデオンの観客の盛り上がりと共にTVの前でそのパフォーマンスに痺れまくった記憶があります。

そしてついに、サントラ購入から46年もの時を経て、スクリーンでその映像を観賞。
ザ・フーのオリジナルメンバーの生い立ちとバンド結成~1978年のライブまで、まだキース・ムーンが存命中の時代までを記録したドキュメンタリー。基本ライブ映像の積み重ねで構成されていますが、どの演奏もとにかくイカしてる。ど派手なパフォーマンスのロジャーとピート、パワフルで切れ味鋭いビートを鳴らすキースとジョン。楽器破壊も初めて目の当たりにしました。
彼等へのインタビュー風景は、まるでネプチューンのホリケンと原田泰造氏を見ているかのようです。バンドのメンバーに名倉潤ちゃんの役割を担う者はおらず、番組の司会者が頑張るしかない。彼らにまつわるトラブル・メーカーとしてのエピソードの数々が容易に推察できるワンパク振り。

そんなこんなもひっくるめて、実にイカしたドキュメンタリー。改めてこのバンドのファンになりました。kikiさんは音響設備がとても良いシアターなのも嬉しかった。久方振りにレコード盤に針を落としたくなったのだけれど、今の我が家にはレコードプレーヤーがないのでした😢

№50
日付:2025/11/16
タイトル:ザ・フー キッズ・アー・オールライト | THE KIDS ARE ALRIGHT
監督・脚本:Jeff Stein
劇場名:あつぎのえいがかん kiki スクリーン3
パンフレット:あり(¥900)
評価:6

(c)Who Group Ltd
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パンフレット(¥900)
  • 弱冠22歳、新進気鋭の監督が世に送り出したロック・ムーヴィーの最高傑作 犬伏功(音楽文筆家)
  • The Who's History 犬伏功(音楽文筆家)
  • The Who メンバー/監督紹介 犬伏功(音楽文筆家)
  • 収録曲
  • Comments
  • 日本語字幕 福永詩乃
  • Trivia

 

 

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