封印作品の再上映?!「海がきこえる」
アイキャッチ画像にそそられて見に行ってきました。
もともとテレビ用につくられたアニメらしく、
放映されたのをなんとなく覚えています。
わては、同録失敗して見れませんでした…

高知を舞台にした高校生の
甘酸っぱい物語
実写で描ける世界をアニメで表現。
1990年の時代感が伝わるファザードが。
「スーパーメガネ」、「日本エアシステム」、「スプライト」に桃色の公衆電話など。
アナログ時代を回顧させます。
いまのアニメのようにすっきりくっきりではありません。
ややぼやけた画像に手づくり感を感じます。
街の描写などは丁寧な造形で雰囲気を出しています。
高知のはりまや橋の赤の欄干、商店街など思い出す風景のなか、
3人の高校生活が描かれていきます。
高知の中高一貫校のお話。
主人公杜崎拓と松野豊の関係が端的に描かれ、
高校時代に展開し、
東京から転校してきた武藤里伽子がなにかと問題を引き起こすなかで、
杜崎拓、松野豊の三角関係がベースとなっていきます。
この学園生活がなかなかいきいきと描かれています。
舞台がこの高知から東京へ展開し、武藤里伽子の影の部分が描かれます。
恋心がなかなか進まなく、微妙で壊れやすい人間関係をアニメで描写
はスイスイと見入ってしまいました。
♫さようなら夏の日
山下達郎の曲を思い浮かびます。
高校生活って、夏なんですね。
音楽が80年代が台頭した西海岸サウンドティックで
当時一世を風靡した日向敏文っぽいスコアがつけられています。
ジブリサウンド=久石譲とはちと違います。

松野豊は中盤以降、ピエロっぽくなり、
お話は武藤里伽子と杜崎拓の揺れ動きがメインになります。
ここは恋愛ものの定石でふたりはケンカに明け暮れ、
互いの気持ちがなかなかかみ合わない。
惹きつけあうのはラストまで持ち越すのは、
スジの運びがうまいですね。

同窓会
高校卒業後、高知で同窓会が行われます。
ここでいっぱい人物がでてくるのですが、
ここはキャラクター性のあるアニメとちがい
リアル人物アニメでだれがだれだか、わからなくなりました。
みんなの前で告白するなど、群像描写はいいものです。
女子が大人なった色気が出ています。
武藤里伽子のことを噂しますが、彼女はこない。
そして冒頭の東京・吉祥寺駅にバック!
ここでアイキャッチ画像に出会えました。
アニメによる人物の成長を見せます。

封印された作品とネット上に記事がありますが、
ここでは言及しないでおきます。
だれも経験したことのある、共鳴する世界でした。

テレビようなのにスクリーンサイズ
テレビの画角がまだスタンダードサイズの時代なのに、
ビスタサイズ(ハイビジョンサイズ)でつくられています。
サウンドの立体音響?とあらかじめ劇場公開用につくっていた印象を受けます。
カット割りもなかな凝っており、ラストのパーンは
アニメでは意表をつく演出でした~