西島 嵩人【TAKAHITO NISHIJIMA】
2024/05/30 19:44
「愛に愛した結果…」エドワード・ヤン監督『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』を観た
この作品は壮大だ。
何が壮大かというと一見ちいさなテーマを扱っているようにみえて、
その含むところは人間の本質性に迫っている所だ。
不良少年たちの話ではある。青春期の恋愛の話でもある。
でも、これは、、とても他人事とは看過出来ない身近なお話でもあるのだ。
愛が愛を越える時、人は過ちを起こす…、そして、その元凶は悪女(ファム・ファタール)の神秘性故でもある。。
彼女は言う。
『私を変えようと思ってるでしょ?私は変わらないわ。世界が変わらないのと一緒でね。』
ハートが砕けだ少年はどうなるのか、
そこを観てほしい。
ちょっといじわるな鑑賞法を提案したかも知れないが、人生とは常に“学び”なのである。例えばその貴女に、『あなたもよくいる男と一緒よ』と言われても、めげないメンタルが必要になって来る。その人生訓を自らの青年期と照らし合わせて、痛いほど痛感する筆者なのであった(笑)。
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