「プロレスの聖地」後楽園ホールに行くのは実に2005年のDDTの年末興行以来19年ぶりではある。

かつて1995年から1997年ぐらいまではよく後楽園ホールに通っていた。当時観に行ったのは主に全日本プロレスやFMW、大日本プロレス、あと今無い団体だとIWAジャパンや天龍源一郎がメインのWAR等で、頻繁だった時は毎週何かしらの団体を観に行っていた。けど、当時はHM/HRにもずっぽりハマっていたので、毎週行くには最安値の二階のバルコニー席で観ていた。このバルコニー席は自由席だったので開場後に行ったらまず見えないポジションになる。

なので、開場時間の遥か前に行き、エレベーターで5階まで上がり、非常階段で列んでいた。それも17時開場でも少なくとも13時くらいには非常階段にいて、大人気の全日本プロレスになると、午前10時台に行き、全日本プロレスの前に収録する「笑点」のお客さんの後ろに列んでいた記憶がある。こうして開場時間になると非常階段待ちのファンは鬼のようにダッシュをし、二階のバルコニー席を目指した。そんな熱い日々を思い出す。

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そして今日は13時40分ぐらいに後楽園ホール前に行った。

おそらく一般試写会のようなノリなのだろうからかなり早く開場待ちをしている人がいるかもしれないが、今回のイベントは自由席ではなくランダムで決まるみたいだから、そんなに早く来る人はいないかも、という読みもある。それでも、開場前に行き、その様子を知りたかった。

とりあえず、入り口の受付はスタンバイ出来てるようだけど、

「イベント見に来ましたー！」的な人がいない。仕方なく、入り口付近にいたNetflixのスタッフを捕まえて、非常階段とかで開場待ちをしている列があるのか聞いたら、どうやらそんな奴はいない様子。

それどころか3時間前に来たボクに若干呆れた模様。やむを得ないのでタバコを買いに駅近くまで戻ったり、喫煙所でタバコを吸ったりして時間を潰した。周りを見ているとどうやら同じく「極悪女王」のイベントが目的と思わしき方は何人かいたが、似たような感じで様子を伺っている。

 

15時過ぎになってようやくDiscover usのシネマニストのダメ沢直樹さんが登場。ハチマキや赤いシャツ、メガホンに太鼓など応援グッズを持ってきていて気合いが入っていた。これ幸いとダメ沢さんとしばらく「極悪女王」について話していると、今回のイベントに参加する男性に話しかけられる。昔の全日本女子プロレスだけでなく、最近の女子プロレス事情にも明るい方だった。

さらにしばらくすると、なんと80年代のダンプ松本のコスプレをした方（男性）と出会う。ダメ沢さんの音頭でダンプ松本コスプレさんに接触し、記念撮影をしたり、ダベったりする。今回のイベントだけでなく、ダンプ松本等全女OGのイベントや最近の女子プロレスにも行っている方で、ダンプ松本ご本人のサインも見せていただく。

16時過ぎになり、ようやく列の整列が始まり、そこから1時間近く待つ。待つ間も近くにいたダンプ松本コスプレさんが目立つおかげで記念撮影をしてたり、イベントの撮影隊が面白がってコスプレダンプ松本周辺を撮っている。話すといい方なので、おかげで待っている間も飽きなかった。

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17時ちょい過ぎにようやく開場。

エレベーターで5階を降りるとそこから早速『極悪女王』ワールドが開幕！冷房ギンギンのひんやりとした空気で客を迎え、まずは撮影で使った凶器等をオブジェにした看板でお出迎え。
そこからちょっと歩を進めると、お次はドラマのシーンのパネル集。

さらに歩を進めると、「唐田・剛力軍の部屋」として唐田えりかと剛力彩芽のシーンの再現部屋、

そして「極悪同盟の部屋」として松本香のベッドや部屋を再現したセットを見せ、

それぞれにレスラーに扮したスタッフが前を通る客にアジテーションをする。
……そう来たか。とことん『極悪女王』ワールドを味わえるイベントだが、それだけではない。

次にロビーに出ると……出ました！

なんと、「焼きそば」がイベントのケータリングとして配布されているではないか！

もう、これだけで大合格！

そしてようやく会場へ。　

席を確認してまもなくすると、唐田・剛力軍団の赤&青のハッピ&ハチマキの応援団風アジテーターやゆりやん軍の黄色いハッピ&ハチマキの応援団風アジテーター、さらには唐田・剛力軍団が勝つかゆりやん軍が勝つかの予想屋風アジテーター、さらにはイベントサイドのダンプ松本コスプレガールのアジテーター、とまぁ、次々とテレビ観覧前の前説のように応援の練習を促す。しかも、開場前に一緒に待ったコスプレダンプ松本マンはボクの前の席だったので、アジテーターがその度にいじってたり、周りの客から記念撮影のプリーズがあったり、とても盛りだくさんな本番前だった。
始まる前から盛りだくさん過ぎたので、イベントスタート前の余裕がある時にケータリングの焼きそばをすかさず食べた。

18時半前にDiscover usの他のシネマニストと合流。もうこの頃には大分おさまった。そういった意味でも17時開場と同時に来ていろいろ余裕がもてた。しばらくするとレイザーラモンHG&RGによるカメラを使った現場リポートが始まる。このリポートでタレントのアンミカや長与千種やダンプ松本をはじめとした全日本女子プロレスレジェンドOGが勢揃いしてたことが分かった。

それだけではなく、東側のリングサイド最前列には『極悪女王』のゆりやんレトリィバァや唐田えりか、剛力彩芽以外の女子レスラー役のえびちゃん、隅田杏花、水野絵梨奈、根矢涼香、鎌滝恵利、安竜うらら、堀桃子、戸部沙也花、鴨志田媛夢、芋生悠が勢揃い。あと、茂木克仁監督もいた。

2列目には仙道敦子、野中隆光、西本まりんといったダンプ松本の家族役の俳優たちに松永国松役の黒田大輔までは確認出来た。特に黒田大輔はほぼ松永国松役のまんまだからさすがに目立ってた。他にも東側のA列に企画・プロデューサー・脚本の鈴木おさむが、西側の放送席に志生野温夫役の清野茂樹と野性爆弾くっきー！、白石和彌総監督、あと北側の関係者席にNetflixドラマ『サンクチュアリ -聖域-』の主演の一ノ瀬ワタル、といったように非常に豪華なキャスト・スタッフ、タレント、俳優が後楽園ホールに集結していた！

これ、来週から配信が始まるNetflixドラマの宣伝イベントとしては強烈過ぎないか？

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そんなイベント前から物凄い熱量で盛り上がりながら、19時1分に場内が暗転し、イベントがスタート。リングにはイベントの司会進行役として辻よしなり氏が司会をしつつ、またまたイベントの前説を。

今回はNetflixドラマの視聴者やこれに近い映画ファンをメインと想定したため「プロレス観戦未経験者」やプロレスをあまり知らない方を想定し、プロレスの基本的ルールや応援のちょっとした説明をしていた。

そしといよいよ、ネトフリ極悪プロレス スペシャルマッチ。ゆりやん軍団としてドレイク森松、永島千佳世、DASH・チサコ、ZAP-Tが南側から入場し、軍団のボスとしてゆりやんレトリィバァも入場。

その後に唐田・剛力軍団として彩羽匠、桃野美桜、Maria、川畑梨瑚、そして唐田えりか&剛力彩芽が入場。　

ん？5対6の変則タッグマッチか？と思いきや、レスラー達で編成された4対4の30分1本勝負8人タッグマッチで、女優たちは実況席に入る、というスタイルだった。

これはゆりやん、唐田、剛力の3人が既にレスラー体型から女優体型に戻っているからやむを得ないけど、出来れば今回のレスラーの参加メンバーを事前に知っておきたかった。

試合は8人がいきなり四方に分かれての場外乱闘から始まり、次第にリングでの8人タッグ戦へ。途中、川畑梨瑚のラ・ブファドーラやムーンサルトプレス、永島千佳世の梯子からのプランチャーやダイビング・フット・スタンプなど空中技が飛び交う大熱戦の中、最後は彩羽匠がドレイク森松をランニングスリーでフォール勝ちし、28分39秒の激闘を制した。

この後、リングのロープを外し、辻よしなり氏が司会の元、白石和彌総監督、ゆりやんレトリィバァ、唐田えりか、剛力彩芽によるトークショーを開催。話は主に『極悪女王』の撮影秘話を中心に展開。挨拶こそはダンプ松本が憑依したかのように凄んだゆりやんも、元のゆりやんのキャラで話す。途中、東側最前列に座っていたえびちゃん、隅田杏花、水野絵梨奈、根矢涼香、鎌滝恵利、安竜うらら、堀桃子、戸部沙也花、鴨志田媛夢、芋生悠も登壇し、一言メッセージとフォトセッション。さらには大森ゆかり、ジャンボ堀、高階由利子、ブル中野、クレーン・ユウ、ジャガー横田、マキ上田、長与千種、ダンプ松本といった全女レジェンドOGを交えての大フォトセッション大会。……しかし、南側の方達が正ポジションなので、写真が撮れない……。

謎の白石和彌総監督の東側振り向きがあったけど、目線が2列目にいた黒田大輔に向けてたね、これ。

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ということで、予定より15分ぐらい押しでイベント終了。考えてみれば、これって普通なら完成披露試写とかジャパン・プレミアムイベントでやりたい所が、作品本編が全部で6時間近くあって、そういうイベントが出来ない代わりのプロレス＋トークショー&フォトセッションというプロモーションイベントにした、と考えている。
そう考えると『極悪女王』ならではのイベントになったけど、色々と斜め上をいってて、Netflixの凄さを痛感したね。

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■極悪女王

〈作品データ〉

1980年代に社会現象にもなった全日本女子プロレスのヒールユニット「極悪同盟」のダンプ松本の自伝でもあり、熱狂の80年代の全日本女子プロレスの模様を描いたNetflix配信ドラマ。1974年に埼玉県熊谷市に住む少女・松本香は、ある日、ひょんなきっかけで巡業に来ていた全日本女子プロレスの練習風景を見て女子プロレスラーに憧れを持ち、高校卒業後に苦しい家計を助けるために地元の製パン会社に就職するが、夢を諦めきれず、全日本女子プロレスのオーディションを受ける。主人公・松本香orダンプ松本役をゆりやんレトリィバァ、長与千種役を唐田えりか、ライオネス飛鳥役を剛力彩芽が演じ、他鴨志田媛夢、芋生悠、水野絵梨奈、根矢涼香、隅田杏花、安竜うらら、えびちゃん（マリーマリー）、堀桃子、戸部沙也花、鎌滝恵利、仙道敦子、村上淳、黒田大輔、斎藤工、音尾琢真が出演。

・9月19日（木)よりNetflixにて配信開始！

・制作:Netflix

【スタッフ】

総監督:白石和彌/企画・プロデュース・脚本:鈴木おさむ/監督:茂木克仁/脚本:池上純哉

【キャスト】

ゆりやんレトリィバァ、唐田えりか、剛力彩芽、えびちゃん、隅田杏花、水野絵梨奈、根矢涼香、鎌滝恵利、安竜うらら、堀桃子、戸部沙也花、鴨志田媛夢、芋生悠、仙道敦子、野中隆光、西本まりん、宮崎吐夢、美知枝、清野茂樹、赤ペン瀧川、片岡礼子、プリティ太田、音尾琢真、黒田大輔、斎藤工、村上淳

・公式HP:https://www.netflix.com/jp/title/81351263?preventIntent=true