asahi
2025/07/24 17:17
デッドマン サウンドトラック
ジム・ジャームッシュ監督とニール・ヤングが組んだ西部劇『デッドマン』のサウンドトラックは、ギターのみで構成された即興演奏による孤高のスコア。ジョニー・デップ演じるウィリアム・ブレイクの死出の旅路を、ヤングの荒涼としたエレキギターが全編通じて描き出す。「Guitar Solo, No. 1」から「Organ Solo」まで、メロディというよりも“音の詩”として響き、物語の余白を埋めるどころか広げるような効果をもたらす。時に朗読が挟まれる構成も含め、映画と音楽が不可分に組み合わさった好例。1996年CD盤は現在でも入手可能で、アナログ盤も愛され続けている。西部劇というより、死と再生の寓話にふさわしい音世界が展開されており、非常に実験的かつ精神的なスコア。
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