k.a
2025/07/17 07:38
ダイヤルM / サントラ 洋画オリジナル
「ダイヤルM」(1954年、原題:Dial M for Murder)のサウンドトラックは、アルフレッド・ヒッチコック監督のサスペンス映画を彩るディミトリ・ティオムキンの緊張感溢れるスコアが特徴。レイ・ミランドとグレース・ケリー演じる夫婦の裏切りと完全犯罪の企てを、ティオムキンのオーケストラが不穏で洗練された音で表現。「Main Title」は、弦楽とピアノによる緊迫したメロディで、ロンドンの上流階級の優雅さと暗い陰謀を対比させる。特に殺人計画の電話シーンや緊迫した対決では、ティオムキンの鋭いブラスと不協和音がサスペンスを高める。ヒッチコックの舞台劇的な演出に合わせ、スコアは控えめながら効果的に感情を煽る。全体として、映画の心理的緊張感とクラシックなノワールの雰囲気を音で体現した一枚だが、単体では短く断片的な印象も。公式サウンドトラック盤は入手困難で、ヒッチコックや50年代サスペンスのファン向けの貴重な作品。
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