DISCASレビュー

カッツ
2025/04/16 13:16

「歩いても歩いても」見終わった後、幸せな気分になれる

法事に集まった家族の物語。1日いや半日をじっくり描いてある。どこの家も帰省で実家に集まるときは「こうなんだろうなあ」と思う。樹木希林は私の母に重なったし、Youはこの母親の娘という感じがして良かった。二人の掛け合いは、アドリブなのかと思ってしまうくらい良かった。不出来の息子とその後妻夫婦もいい。義理の実家に帰省するのは気を使って、こんな感じなんだろうなあ。何も事件は起きず、淡々と時間は流れ、小津安二郎の映画みたいだけど、その中で恐い言葉が時々でてくる。映画の最後の方は時間が大きく飛ぶけど、家族ってこうやって時間が流れて、受け継がれていくんだろうなあと感じられて、見終わったあと幸福な気分になれた。是枝監督作品の中では、これが一番好きだ。

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