アレが☆パラダイス
2025/10/26 21:16
キャンディマン(2021年版)
鏡に向かって5回名前を唱えると現れるという伝説の殺人鬼“キャンディマン”の恐怖を描いたホラー作品を『ゲット・アウト』『アス』などのジョーダン・ピール製作・脚本が新たにリメイク。
1992年に公開された「キャンディマン」をジョーダン・ピールがリメイクということなので楽しみにしていましたが少し残念な出来栄えでした。オリジナル版は神話的要素が強くどこか謎めいていてミステリアスな魅力を放つカリスマ的存在だったのに、よくあるスプラッターキャラに成り下がっていたのが残念でした。いたずらに「キャンディマン」と5回唱えた人達がただ無差別に殺されていく描写はよくあるB級ホラーのようでガッカリ。それからリメイクということでまったく新しいキャンディマンだと思って鑑賞しましたが前作からの続編なのでご注意を。近年の「差別問題」を自分のホラー作品に落とし込み良作を撮ってきたジョーダン・ピールと「人種差別」の逸話的存在「キャンディマン」がうまくマッチするのかと思っていたのですが…ピールのメッセージ性が強すぎて「キャンディマン」の持つ不気味で独特な怖さとノスタルジックさも薄くなってしまったのかもしれない。しかし制作・脚本のみなので、監督も担当していたらまた違っていたのかもしれません。続編ではなく現代の「キャンディマン」として完全リメイクでも良かったのでは?と思いました。でも主人公がだんだん「キャンディマン」に取り憑かれていくグロテスク描写はなかなか見応えがあり、オリジナル作品でキャディマン役を演じたトニー・トッドがまた同じ役で再演してくれた点は良かったです。
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