病院坂の首縊りの家
病院坂の首縊りの家
1979年 東宝 劇場公開:1979年5月26日
スタッフ 監督:市川崑 脚本:日高真也、久里子亭 原作:横溝正史 製作:市川崑、馬場和夫、
黒沢英男 音楽:田辺信一 撮影:長谷川清 編集:小川信夫、長田千鶴子
キャスト 石坂浩二、草刈正雄、佐久間良子、桜田淳子、萩尾みどり、あおい輝彦、入江たか子、
久富惟晴、菊地勇一、河原裕昌、三条美紀、白石加代子、加藤武、岡本信人、林ゆたか、
池畑慎之介、大滝秀治、中井貴惠、小林昭二、草笛光子、山本伸吾、林一夫、山本伸吾、
常田富士男、三木のり平、早田文次、小沢栄太郎、清水綋治、横溝正史 ほか
昭和二十六年、渡米を控えた金田一耕肋は久しぶりに昔馴染の老推理作家を訪ねると、パスポート用の写真屋を紹介される。本條写真館を訪ねた金田一は、そこで、経営者の徳兵衛から、最近、誰かに狙らわれているようなので、調べて欲しいとの調査依頼を受ける。その夕、ある少女が結婚写真の撮影依頼に来た。徳兵衛の息子、直吉が撮影に案内された所は、何と、首縊りの家と呼ばれる明治から終戦直前まで繁栄した法眼病院跡だった。終戦の翌年に山内冬子という女性がこの家で縊死したのがその名の由来である。直吉はそこで、依頼に来た少女と瓜二つの花嫁とある男の写真を撮った。翌晩、また写真を撮って欲しいと同じ少女の声で電話が入り、本條父子、弟子の黙太郎、金田一が撮影現場に行くと、天井から花婿になった男の生首が縊られていた。そして、黙太郎が暗がりから逃げようとしたジャズ・コンボのギタリスト・吉沢平次を捕えた。現像された写真を見た徳兵衛は、花嫁が法眼家の娘・由香利と酷似しているのに驚く。「生首風鈴殺人事件」捜査本部が設置され、等々力警部は家主、法眼弥生、由香利、五十嵐滋、田辺光枝、死体発見者の四人、容疑者の吉沢を集めた。

原作の舞台は東京・高輪であるが、映画では舞台を奈良県吉野に移しているほか、原作のように一旦迷宮入りはせず、事件発生から解決までが滑らかに流れるように物語が改められ、事件の展開も犯罪者たちも原作と異なっている。また、吉野とされる街並みは伊賀・上野の車坂周辺でロケ撮影したものである。本作は、横溝の新作である原作を東宝が映画化を進めたが、前作まで監督を担当した市川は、前作『女王蜂』でシリーズ終了を宣言していたため、当時、舞台の演出経験もあった主演の石坂が監督を兼任し、市川は石坂の補佐に回る予定で話が進められた。しかし企画をした角川春樹事務所からクレームがつき、結局、市川が監督をする事になった。
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投稿を表示佐久間良子の最後のシーンが印象手でした。