太陽の怪物
太陽の怪物
原題:The Hideous Sun Demon
1959年 アメリカ 劇場公開:1962年6月13日
スタッフ 監督、製作、原案、主演:ロバート・クラーク 監督:トム・ブートロス 原案:フィル
・ハイナー 脚本:E.S.シーレイ.Jr、ドーン・ホーグ 撮影:ジョン・モリル 音楽:
ジョン・シーレイ 美術:リチャード・カサリーノ
キャスト ロバート・クラーク、パトリシア・マニング、ナン・ピーターソン、パトリック・ホワイ
ト ほか
彼は実験中に新型の放射性同位体を浴びてしまい、昏睡状態に陥ります。幸いにも一命を取り留め、病院で目覚めますが、彼の身体には恐るべき変化が起こっていました。同僚のスターン博士から告げられた真実は衝撃的なものでした。ギルの身体は、放射線の影響で「進化の過程を逆行する」状態にあり、太陽光を浴びると、全身が鱗に覆われた爬虫類のような怪物に変身してしまうというのです。
夜になれば人間の姿に戻るものの、昼間は太陽を避け、暗闇の中で生活しなければならなくなりました。

この映画が、単なる「昔の変な映画」で終わらず、今なお多くのファンに愛されているのには、いくつかの理由があります。1. 主演俳優ロバート・クラークの情熱で彼はこの映画を作るために、なんと自宅を抵当に入れて資金を調達したと言われています。低予算ゆえの限界は随所に見られますが、その中で最高の作品を作ろうという気概が、スクリーンを通して伝わってきます。2. 一度見たら忘れられない怪物のデザイン。怪物の造形は、リチャード・カサリーノが500ドルで製作したもので、スーツは、正直に言って非常にチープです。手作り感満載のデザインですが、逆に本作の大きな魅力となっています。不気味でありながら、どこか哀愁漂うその姿は、観る者に強烈な印象を残します。3. 根底に流れる『ジキルとハイド』的な悲劇性です。太陽を浴びたい普通に生きたいという人間的な欲求が、彼を怪物へと変えてしまう皮肉。このどうしようもない悲劇性が、物語に深みを与えています。4. ツッコミどころ満載の愛すべき展開、カルト映画の楽しみ方の一つに「ツッコミを入れながら観る」というものがあります。本作もその点では一級品です。『太陽の怪物』は、決して洗練された映画ではありません。手作り感あふれるクラシックなSFホラーに触れてみるのはいかがでしょうか。B級映画ファンならずとも、ぜひ一度は観ていただきたい、愛すべき一作です。