カッツ
2025/11/21 07:35
レッド・スパロー
2018年、アメリカスパイ映画で、ロシアの元バレリーナがスパイとして訓練され、国家のために任務を遂行していく姿を描いている。
私は2025年にテレビ放送(午後のロードショー)で初めてこの作品を観たが、2時間半の長編が1時間半の枠に収められていたため、物語の展開がやや分かりづらく、際どいシーンもすべてカットされていた。そこで改めてDVDをレンタルし、ノーカット版を鑑賞したところ、登場人物の心理や物語の緊張感がより明確に伝わってきた。
主人公の女性スパイが、非情な訓練と任務に身を投じながらも、冷静に状況を見極め、二重スパイとしての危うい立場を巧みに乗り越えていく姿は圧巻だった。ロシアという国家の冷酷さや、個人の尊厳が踏みにじられる様子には驚かされると同時に、現代の国際情勢とも重なるものを感じた。
結末では、彼女が自らの意志で運命を切り開いていく姿に、緊張とともに深い余韻が残った。スパイ映画としてのスリルと、個人の生き様を描いた人間ドラマとしての側面が融合した、見応えのある作品だった。
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