ストーリー

k.a
2025/07/10 05:21

太陽と月に背いて / サントラ 洋画オリジナル

「太陽と月に背いて」(1995年)のサウンドトラックは、アニエスカ・ホランド監督の文芸メロドラマを彩るヤン・A・P・カズマレクの繊細なスコアが特徴。レオナルド・ディカプリオ演じるアルチュール・ランボーとデヴィッド・シューリス演じるポール・ヴェルレーヌの激しい愛憎を、室内楽風の弦楽と幽玄な女性ボーカルが情念たっぷりに表現。オープニング曲は映画の進行とリンクし、観る者を19世紀フランスの情熱と破滅の世界へ引き込む。特に「酩酊船」や「ふたつの列車」の追い立てるような女性の歌声は、ランボーの奔放さと内面の葛藤を象徴。全体として、映画の濃密な人間ドラマを深めるサウンドトラックだが、繰り返しアレンジが多いため単体ではやや単調に感じる場合も。ディカプリオの美しさとランボーの詩的狂気を音で体現した一枚。

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