THE SOUNDO OF M.LEGEND5 ルグランとle Japon
ルグランが関わった日本映画、どちらもコミックの実写化でした~
「火の鳥」
手塚治虫のライフワークと言われる超大作を実写映画化。アニメとの合成も入れて「ロジャーラビット」に先駆けてつくらました。
監督が市川崑、この方もともとアニメーター。出演が草刈正雄、若山富三郎、高峰三枝子、大原麗子、ピーター、仲代達矢、沖雅也、小林昭二、加藤武、草笛光子と、こんなのほとんど金田一耕助ではないか!
脚本が谷川俊太郎、音楽にルグランで演奏はロンドン交響楽団。
期待とは裏腹にさほどヒットせず、3週間くらいで打ち切りに。ビデオなどパッケージ化もされずテレビ放映が一回で数年前にCSで放送されただけで、「ノストラダムスの大予言」とともに見ることが難な作品だったのですが、近年ブルーレイのみパッケージ化されています。その際、再見しましたが、当時の酷評ほど酷いものではなかったと思います。
肝心の音楽、ルグランを使いながらメインテーマのみのようで、最初からそういう発注だったのか?本編の音楽は深町純、新日本フィルがつけています。サントラ盤がスペシャルエディション版がでてました。これでルグランの音楽が堪能できます。本編未使用、ラジオスポットのみで松崎しげるのボーカルヴァージョンが挿入されております。編曲はどこでもピアニスト、羽田健太郎。カラオケでも歌えます!ルグランの音楽が壮大すぎて画面に合わないと、デストロイドされたような気がします。

「ベルサイユのばら」
宝塚で舞台化されコミックとともに大ヒットしたものを実写化。
原作者の映画化条件として外国人でやることで、オール西洋人でキャスティング、スタッフィングされた日本映画です。ゆえに音楽はミシェル・ルグラン。監督はルグランと数々の共演してきたジャック・ドゥミー。アニメ版にかかわったプロデューサー山本又一郎が念願の映画化。この人は「太陽を盗んだ男」、「がんばれタブチくん」など野心的な作品を手掛けており、ご本人もアグレッシブな人でした。現在は芸能事務所をメインに活動されています。
ジャック・ドゥミは「シェルブールの雨傘」、「ロシュフォールの恋人たち」で絶賛されたものの、この頃は落ち目で仕事がありませんでした。そして技量もなかったのでした。奥様のアニエス・ヴァルダに支えられていたのでした。奥様によるドゥミの映画がつくられております。(アニエス・ヴァルダは本作の製作総指揮にかかわってました、知らなんだ~)
ベルサイユ宮殿でロケするなど本物感を出したものの、肝心のフランス革命があっという間に終わって、シャンシャン…山本氏によると当初予定の予算を下回って出来たそうで、赤にならなかったようです。しかし、映画はこれまでの盛り上がり以上のものとはなりませんでした。
ルグランの音楽はフルに使用されております。ルグランのメインテーマをアレンジして鳳蘭が主題歌を歌っておりました。製作には資生堂が参加しており、オスカルを演じたカトリオーナ・マッコールが同社のCMで起用されてました。この女優さんはそのあとは行方不明?
こちらも流麗なるルグランのサウンドをお聴きいただくだけでいいと思います。

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投稿を表示アニエス・ヴァルダのジャック・ドゥミの少年期は良い作品と思います。