映画におけるお酒の効能&ワインが飲みたくなる映画6選
こんにちは!
そぜシネマです。
今後このコーナーでは『ワイン』と『映画』を絡めたアルデンテ・パスタ・デ・コラムを出していきますが今回は初回ということもあり、『ワインをテーマにした映画』を厳選紹介します!
その前に少し私がテーマとして挙げている『ワイン』のバックグラウンドをお話しますね。
私は昔からお酒が好きで純粋に『お酒を深く理解したい』という衝動から
- ワインエキスパート
- ビール検定2級
- ウイスキー検定2級
- ジャパニーズウイスキー検定
- 日本ワイン検定2級
- ワイン検定認定講師
をこの2年の間に一気に取得し、客観的に見ても『お酒を本気で愛している人』になりました笑。
知識や歴史を理解すると本当にお酒の味が変わります。大げさではなく、脳が背景知識を学習するので味覚の感度が一気に上がります♪
その感度を高めるには『お酒を意識した飲み方で飲む』ことも大事ですが、『お酒にまつわる映画』を観るのも十分効果があります。
主な効能は2つあります。
例えば『ショーシャンクの空に』でアンディが看守と交渉し屋上で振る舞われたビール🍺
『グリーンブック』で教授が滞在先で毎夜飲むカティーサーク🥃、
『007』でジェームスボンドが「Vodka Martini, Shaken, not stirred ウォッカマティーニを、ステアではなくシェイクで」。というボンドマティーニ🍸etc.
映画におけるお酒の効果は強烈なアクセントになり、シーンのストーリーとして記憶に残り、それらのお酒を飲む度にあのシーンが想起させてくれます。
そしてもう一つの効果はこれはコチラ。
観る側の立場からするとお酒は映画を観る体制や気分を最大限にまで高めてくれます。
例えばクリスマスシーズンの映画には赤いワインを、夏の映画にはスパークリングワイン、また各国の映画に合わせて同じ国のワインを合わせてペアリング鑑賞しても良いかもしれません。
そうすることで鑑賞時にリラックス効果が得られる、ストーリーへの没入感が増します。
また、医学的な観点からは特に赤ワインが健康に寄与する可能性が期待できるとされています。
前置きが長くなりましたが、そんなワインが飲みたくなる、そして美味しくなる映画を紹介していきます!
1.ボトル・ドリーム カリフォルニアワインの奇跡

- 製作年:2008年
- 製作国:アメリカ
- 上映時間:109分
1976年のワイン史に残る大事件「パリスの審判」で白ワインの部優勝をかっさらったアメリカのワイナリー「シャトー・モンテレーナ」にスポットライトを当て、試飲会までの葛藤と経営危機を乗り越えて快挙を達成するまでの物語。
パリスの審判とは
別名【パリ・テイスティング事件】とも言われ、著名なフランス人審査員によるブラインドテイスティングイベントで、無名のカリフォルニアワインがフランスの名だたる超一級ワインを赤白共に撃破した伝説の事件。
当日のパリではアメリカワインは全くの無名であり、かつ、9人の審査員全員がフランス人、
選定されたフランスワインもボルドーとブルゴーニュの超一流ワインばかりの超アウェイの中、カリフォルニアの白のシャトーモンテレーナと、赤のスタッグ・リープ・ワインセラーズが一位を受賞。
この事件がきっかけでアメリカやチリ、アルゼンチン、オーストラリアなどのニューワールド産ワイン品質でもフランスやイタリア等のオールドワールド産ワインに太刀打ちできるという希望を与えたことも歴史上重要な意味を持つ事件。
本作はこの白ワイン部門一位となったシャトーモンテレーナが舞台。
偉大な記録の裏で親子の確執と経営危機からシャトーをたたむ可能性もあったのは驚いた。
最後の最後で息子を信じ、現地フランスに挑んだストーリはまさにアメリカン・ドリームを体現した素敵な映画です。
2.サイドウェイ SIDEWAYS
3.サイドウェイズ SIDEWAYS

サイドウェイ SIDEWAYS
- 製作年:2005年
- 製作国:アメリカ・ハンガリー
- 上映時間:130分

サイドウェイズ SIDEWAYS
- 製作年:2009年
- 製作国:日本
- 上映時間:123分

オリジナルはアレクサンダー・ペイン監督。
人生と恋とワインを上手くまとめあげたワインロードムービー。
友人である元俳優の結婚が決まり、独身最後を記念してバチェラーパーティにカリフォルニアのサンタバーバラへ。そこで出会う旧知の友人とその友達。そこで起きる出来事と恋模様が面白い。
もう大好きで何回も観てる。
実はワインにはまったのもこの映画を観てから。
映画で回っていたカリフォルニア州サンタバーバラのワイナリー巡りにどうしても行きたくて
実際にレンタカーで両親連れてワイナリーのルートを辿ったのもよい思い出。
観る度にワインが恋しくなる傑作です。
ストーリーもキャストももちろん素晴らしい。
2005年のアカデミー賞で脚色賞オスカーやゴールデングローブ賞では作品賞も受賞している事からもただのワイン映画ではないクオリティ高い仕上がりに。
一方邦画リメイク版も本家に劣らず素晴らしい。(厳密には原作は「サイドウェイ」、リメイク版は「サイドウェイズ」としていますが)。
構成・ストーリはほぼ同じだが舞台はしっかり変えてきてます。オリジナルが「サンタバーバラ」ワイナリーに対し、こちらの舞台は同じカリフォルニアでも「ナパバレー」。
大好きなオーパスワンや先に紹介した「パリスの審判」で赤ワイン部門優勝を獲ったスタッグリープをはじめ有名なカリフォルニアワインが続々出て来てこれはこれでいける作品に。
「ガッテンダ!」のポーズで有名なキャプテンニンジャ役だった生瀬の成功ストーリーはまさにアメリカンドリームで我々日本人にも夢を与えてくれます😂。
あの原作でも有名なシーンである、非情な電話通告からテイスティング飲みまくり、断られると吐器のワインをがぶ飲みする所は大好き。小日向さんいい演技してます。
オリジナルと合わせて観てカリフォルニアワインガイドムービーとして聖地巡礼するの超おすすめです。
すぐに現地行くのが難しい方はとりあえずカリフォルニアワインと美味しいチーズ買って
お家でまったり観ましょ。
4.ウスケボーイズ


現代日本ワインの父と呼ばれた元シャトー・メルシャン工場長“浅井宇助”と、彼に憧れワイン造りに没頭した3人の青年の話。
日本ワインの最高峰『桔梗ヶ原メルロー』を作り出すまでの情熱とその弟子たちが自分のオリジナリティを発揮して各々のワイナリーを立ち上げ、ウスケイズムを継承していくストーリーが胸を打ちます。
私はこれを観て日本ワインにどっぷりハマりました。尚、劇中のウスケボーイズ達は今以下のワイナリーを営んでいます。いずれも発売即完売の超入手困難ワインで味もこだわりが染み出ている秀逸ワイン達です。
・岡村英史:ボー・ペイサージュ
・城戸亜紀人:Kidoワイナリー
・曽我彰彦:ドメーヌ・ソガ(小布施ワイナリー)
5.ソム SOMM・ソム2 Into the Bottle

- 製作年:2012年・2015年
- 製作国:アメリカ
- 上映時間:94分・90分
タイトルのソムとはソムリエの略。
ワインの最難関試験マスターソムリエに挑んだ元受験生たちのその後を紹介しながら10の項目からワインの本質に迫るドキュメンタリー。
パート1が試験本番までの3週間に密着。毎夜受験仲間同士でテイスティングの訓練をしたり暗記カードを24時間手離さず切磋琢磨する。この間は家族や恋人とも離れ離れ。
それでも全世界の選ばれしレストランで活躍しているソムリエの全受験生の約3%しか合格しない。
当日の実技試験から個室に呼ばれての合否発表の瞬間は手に汗握った。
非常に勉強になり刺激になる映画でした。
パート2は前回の受験生3名のその後(果たしてマスターソムリエになれたのか?)とその他本作はワインを愛する人々がワイン愛を語る構成になっている。
私の様なワインの世界に興味がある人にとってはとても勉強になるが同時に途方も無く奥が深いものである事を痛感する作品。
ちなみにこの2作続けて観終わった後ワインエキスパート試験申し込みました!!
今の自分の”〇〇マニア”を形成した素晴らしい機会を与えてくれたこの作品に感謝です!
6.ぶどうのなみだ


- 製作年:2014年
- 製作国:日本
- 上映時間:117分
『しあわせのパン』の三島有紀子監督の北海道作品第二弾。
自分の北海道の故郷の空知を舞台にしていること。しあわせのパンの世界観が好きだったこと勉強中のワインを取り上げている作品であることもあって非常に楽しみにしていたがいざ観てみると思っていた以上に深く、暗く、そして良い意味でも悪い意味でも現実離れしたくなる作品だった。
あとストーリーの設定上しょうが無いと思うが、設定が色々突っ込みどころが多かった。
登場人物の警官、郵便局員、床屋の主人など、こんな人は空知にいなかった笑。
アンモナイトもどこでも掘れば出てくるんだっけか?
三島さんのメルヘンの世界観と思って観てくれたら面白いのだが変に内地の人からみた”北海道像”が強調され過ぎていて地元の人からすると極めて滑稽だった。
主人公のアオが育てているワインの品種は“黒いダイヤ”と呼ばれる葡萄のピノ・ノワール。空知は昔、炭坑の町でこれまた”黒いダイヤ”である石炭で栄えた地域だったのでうまくかけたつもりだけど分かっている人はごく一部だなあ。と変に心配しながら観ていましたw。
実際のロケ地は岩見沢の某ワイナリーとの事であのぶどうの木は観光名所になるのだろうなあ。
他にも色々あって見る人を選ぶ作品ではあるけれど、見終わった後、すごく印象に残る音楽と帰りに無性にピノ・ノワールが飲みたくなって私たちのようにワインショップに走る人は確実にいることからもハマる人には印象的な作品であることは間違いない。
北海道は実際日本第二位のワイン産地(1位は山梨)。
その意味でも北海道ワインのすばらしさを感じてもらうには十分楽しめる作品。
また本作の収穫は音楽と安藤裕子さん。妙にしっくり来ると思ってた音楽。調べたらやっぱり超好きな安川午朗さんだった。一番好きなサントラ「地雷を踏んだらサヨウナラ」の人なんだよね^^
あと主人公の安藤裕子さんが超可愛い。調べたらミュージシャンだったのね。
本編で一回も歌わないけど、超いい味出してます。
何か日本ワインを揃えてホームパーティする際の上映候補としてよいと思います。
いかがだったでしょうか。
書いていてもう気付いたら手許にワインとグラスが笑。
映画を通じてこういった趣味や新しい世界にどっぷりはまるのもいいですね。
是非、お手許にお気に入りのワインと一緒に楽しくおいしく鑑賞してみてくださいね。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
