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じゅーん バッジ画像
2025/02/19 23:58

50年前からのメッセージ

95分ノンストップ!

製作国:ドイツ、アメリカ

監督:ティム・ファールバウム

時間:95分


実話なんです


1972年、戦後27年ドイツのミュンヘンで行われた平和の祭典、オリンピック。アメリカabc放送のチームも、オリンピックの後半へ向けてその日も放送を終えた。と、外から銃声が。もうここから、95分ノンストップで世紀の生中継は突き進む。結果から言えば、まだこの時メディアリテラシーが低かった事がすべての元凶。

どこまで見せていいのか、何を伝えるべきなのか、報道に必要なものは、一体何なのか、他社を出し抜くスクープ映像?今、目の前で起きてる人質事件を放送し続ける事は、人の死も放送する事と直結する。気持ちのベクトルは、スポンサーか?視聴者か?

テロリストという言葉は、政治的目的を意味する為(実際、何度かゲリラと表現)使用に躊躇するabc側。アラブ人はパレスチナの『黒い九月』のメンバー。覆面をして宿敵イスラエル国のユダヤ人を狙った。世界中が見ているオリンピックを狙って、仲間の解放を訴えた。


ドイツとユダヤ人


また、どのオリンピックでやっても良かった訳ではなかったのかもしれない。ドイツで行われた事に意味があるのでは?何故なら、今回の選手村で襲われたのは[ユダヤ人]そのユダヤ人を虐殺した、ホロコーストはドイツ。今回そのユダヤ人を救えば、過去の悪しき記憶が塗り替えられると思ったのだろうか。

しかし、結果それらは全て失敗に終わる。

繰り返しになるが、そこに拍車をかけてしまったのが、メディアであるabc放送である。

〜ってネットで読んだ。噂では〜という情報がある。こんな事が許されるのは、本当に内輪で話す、それこそ酒の席での話と思わなければいけないだろう。今回のような公共の電波で、そのような事があってはならない。


突きつけられる個人のリテラシー


しかし、今は私達一人一人がスマホ1つで可能な世の中である。50年以上前の話と思わず、今まさに我々がそのリテラシーを持っているのかを、自問自答せねばならないと感じた作品だった。


事件には続きがあった


ユダヤ人であるスティーヴンスピルバーグ監督が作った『ミュンヘン』だ。このミュンヘン事件で、パレスチナ人のテロリストにユダヤ人が殺され、国を背負って報復する事になる諜報機関モサドのアヴリー(エリックバナ)の目線で進む。専門知識のある仲間5人と共に、テロの首謀者たち「黒い9月」のメンバー11人を探し出し、報復するのが任務。

【イスラエル、パレスチナ問題を知らずして世界を知る事は出来ない】と言っても過言ではありません!この作品を観る前には、是非簡単に二国間の問題をおさらいしておくと良いでしょう。そうする事で悲しみと虚しさを感じる主人公に、感情移入出来ますし没入すること間違いなしです。

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