DISCASレビュー

k.a
2026/01/27 07:29

ジュラシック・ワールド/炎の王国

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』は、私にとってシリーズの転換点として、恐竜への共感と人間の愚かさを強く感じさせる、暗くて切ない一本です。2018年のJ.A.・バヨナ監督作で、前作『ジュラシック・ワールド』のテーマパーク崩壊から数年後、イスラ・ヌブラル島の火山噴火で恐竜たちが絶滅の危機に陥る中、クレア(ブライス・ダラス・ハワード)とオーウェン(クリス・プラット)が再び島へ向かい、救出作戦に参加する話。でも、半分は救出劇で、残り半分は大陸での「恐竜をどうするべきか」という倫理的ジレンマにシフトしていくんですよね。

まず圧倒的に好きなのは、冒頭の火山噴火からの脱出シーンの迫力。溶岩が迫る中、恐竜たちが必死に逃げ惑う姿が、もう胸が痛くなるほどリアルで、不憫すぎて涙が出そう。ブラキオサウルスが最後に島に取り残されて咆哮するシーンは、シリーズ史上でもトップクラスの切なさで、何度観ても心が締め付けられます。恐竜を「ただのモンスター」じゃなく、命ある生き物として描いたバヨナ監督の視点が光ってて、ホラー要素も強い。屋敷でのインドラプトルとの追いかけっこは、暗闇と静寂を活かした緊張感が半端なくて、まるで『クリーピー』みたいなスリラーみたい。

オーウェンとブルーの絆も健在で、ブルーが助けに来る瞬間は鳥肌もの。人間側の悪役(ラフ・スポールやテッド・レヴィン)が金儲けのために恐竜を兵器化しようとする描写は、現代の倫理問題を反映してて、観てるこっちも「人間って本当に愚かだな」って思わされる。でも、ラストで恐竜たちが大陸に解き放たれるシーンは、興奮と同時に「これから世界はどうなるんだ?」って不安が残って、続編への期待を煽る終わり方が最高に上手いんです。

もちろん、ストーリーの前半と後半のトーンが違いすぎて散漫に感じる人も多いし、キャラクターの行動がたまに「なんでそんな選択するの?」ってツッコミたくなる部分はある。でも、私にとっては「恐竜が人間社会に適応できるのか」というテーマを本気で投げかけてくれた大事な一本で、シリーズの暗い中間章として今でも愛してるんですよね。

 

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1 件の返信 (新着順)
ラフ
2026/01/27 07:40

本当に恐竜への共感と人間の愚かさを感じました。