DISCASレビュー

カッツ
2025/11/22 08:20

わが心のマリアンヌ

1955年、ジュリアン・デュヴィヴィエ監督、フランス・ドイツ合作映画。戦後の荒廃したヨーロッパを背景に、若い青年が美しい少女マリアンヌに一目で恋をする。しかし彼女は、彼の前から突然姿を消し、二度と現れることはない。切なく、儚い恋の物語である。

この作品を観ていると、どこか『銀河鉄道999』のヒロイン・メーテルを思い出す。松本零士がメーテルのモデルにしたのは、もしかするとこのマリアンヌだったのではないかと想像してしまう。「マリアンヌ」を英語読みすると「メリーアン」となり、THE ALFEEの楽曲『メリーアン』も、この映画に影響を受けていると言われている。

私自身、大学時代にこの映画を観て深く感動した記憶がある。戦後の空気感と、失われた愛の余韻が胸に残る、静かで美しい作品だった。

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