DISCASレビュー

カッツ
2025/10/12 08:41

ラスト・ラン/殺しの一匹狼

アクション映画『トランスポーター』シリーズは、この『ラスト・ラン/殺しの一匹狼』のリメイク版ではないかと思わせるほど、共通点がある。ただし、主人公のキャラクターは大きく異なる。

本作では、ジョージ・C・スコットが渋みのある運び屋を演じている。彼は老練なメカニックであり、卓越したドライバーであり、そして冷静な殺し屋でもある。ある日、脱獄囚とその恋人である若いカップルの逃亡を手助けする依頼を受ける。3人は、彼が自ら改造した高速仕様の車に乗り込み、命を懸けた逃走劇を繰り広げる。

派手な爆発や過剰な演出はないが、静かな緊張感と男の孤独が漂う本作は、アクション映画という枠を超えて、哀愁と美学を感じさせる。ジョージ・C・スコットの無駄のない演技が、物語に深みを与えている。

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