生きる意味って何だろう?ピクサーの哲学映画『ソウルフル・ワールド』
2020年に公開されたディズニー&ピクサーの『ソウルフル・ワールド』。第93回アカデミー賞では長編アニメーション部門、作曲賞を受賞。生まれる前の「魂(ソウル)の世界」に迷い込んだ主人公のジョーを通して、“人生とは何か”を問われる哲学的な作品です。何のために生まれてきたのか、自分の使命はいったい何なのか、生きる意味とは何かを考えていくファンタジーアドベンチャー。
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『ソウルフル・ワールド』のあらすじ
主人公は、ミュージシャンになる夢を持つ音楽教師のジョー。憧れのジャズクラブで演奏できるチャンスがやってきた。しかしマンホールに落下してしまい、気付くと「魂(ソウル)の世界」に。そこは、人間になる前の「ソウル」たちが存在する世界だった。ソウルの姿になったジョーは、生きる意味がわからない22番と言われるソウルと出会う。人間に戻りたいジョーと、人間になりたくない22番の冒険が始まる…。
自分の人生を生きる
ジョーの夢はミュージシャンになること。でも、母親の勧めもあり音楽教師になります。安定した収入や社会的地位があっても、本人が心から望んだ職業ではなく満たされません。いったい何のために生きているのか?そんなモヤモヤした気持ちを抱えながら、やり過ごす日々。
世間の目を気にするあまり、ジョーは自分の人生を生きてる実感が持てずにいました。自分は何に胸を躍らせ、何に喜びを感じ、何に感動するのか。その答えは教科書にもgoogleにも載ってません。自分の中にしかないのです。他人の人生を生きるのではなく、人生の主役は自分。そう言い切れる生き方をしたいですね。
人生に使命がないと不幸なのか?
ジョーは自分の人生に音楽が無ければ、“人生は無意味だ”と言い張ります。それを聞いた22番は、“使命がない自分には生きる価値はない”と自分を責めてしまうのです。
「人生には使命や目的が全て」でそれを成功や勝者と呼ぶなら、使命が見つからない人は価値が無いことに。
受験や就職に追われる10代。気付けば良い条件や地位が最優先になり、それが正解のように感じてしまうことも。でも、生きるってそれだけじゃない。使命があっても無くても、偉大な人になってもならなくても、息をしているだけでも素晴らしいんだと、ジョーたちの会話から気付かされます。
一瞬一瞬を味わう
あるアクシデントから、ソウル22番はジョーの体に入り人間として生活を送ります。地上の感想を聞かれた22番は、「空を見たり、歩くことが楽しい!」と返します。初めて人間になり、日常の全てが輝いて見えました。
小さい頃は、自転車に初めて乗れたことや、走れること、蝶々を見つけたこと、そのすべてがキラキラして輝いてたものです。いつしかそれも当たり前になり、毎日が退屈にさえ感じる単調な日々。私たちがただの生活の一部と思っているものは、実は奇跡の連続。簡単にお湯が出たり、便利に移動できること、食事を美味しく食べれること。
何か特別なことをしなくても、手を伸ばした先に幸せはたくさん広がっています。
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