名将ソダーバーグが復帰作でやらかした地味な空振り
■プレゼンス 存在

《作品データ》
『オーシャンズ』シリーズや『トラフィック』を手掛けたスティーブン・ソダーバーグ監督の新作は幽霊目線によるホラー映画!とある一軒家に引っ越してきたクリス一家の身の回りで次々と不思議な現象が起きる中で、タイラーは友人のライアンを招き、ライアンはタイラーの妹クロエと仲良くなる。レベッカ・ペイン役をルーシー・リューが演じ、他クリス・サリヴァン、カリーナ・リャン、エディ・マディ、ウェスト・マルホランドが出演。
・3月7日(金)よりTOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー【PG12】
・配給:ロングライド
・上映時間:84分
【スタッフ】
監督:スティーブン・ソダーバーグ/脚本・製作総指揮:デヴィッド・コープ
【キャスト】
ルーシー・リュー、クリス・サリヴァン、カリーナ・リャン、エディ・マディ、ウェスト・マルホランド
原題:Presence/製作国:アメリカ/製作年:2024年
公式HP:https://longride.jp/presence/
《『プレゼンス 存在』レビュー》
スティーブン・ソダーバーグ監督の久しぶりの新作で、「幽霊目線のホラー映画」というのも気になったスティーブン・ソダーバーグ監督映画『プレゼンス 存在』。いわゆる、ソダーバーグによる実験映画で、
『パラノーマル・アクティビティ』並にホラー映画としては地味な映画だった。

要するに、事故物件に引っ越してきた四人家族を幽霊目線で見た映画で、売りである幽霊目線は間違っていない。けど、それってだいたいは物が動いたり、住人らが不安に感じたりする様子をただ見ているだけの映画で、『パラノーマル・アクティビティ』の1作目に近い感じ。
その少しある幽霊による演出も思ったよりも雑なエフェクトで見せ方は上手くない。

そんな中でタイラーの友人ライアンによる友人の妹をなんとか手籠めようというボンクラ高校生っぽいエピソードもあるが、クラシックな手法で、かなりベタ。これに絡む幽霊演出も雑で、ありがちなもの。

うーん、スティーブン・ソダーバーグ監督の監督リハビリの作品なのか、見る前から実験作品であることは分かってはいたが、それにしても豪快な空振りである。『パラノーマル・アクティビティ』の一連の作品が大好きな方なら多少は楽しめるのかな。
