村松健太郎
2023/12/18 17:52
【ネタばれなし】ある男の素晴らしい日々を描く『PERFECTDAYS』
ヴィム・ヴェンダースの日本愛(&小津安二郎監督愛)を感じさせる一本。
日本発信の企画(渋谷区内17か所の公共トイレを刷新するプロジェクト「THE TOKYO TOILET」の活動のPRを目的とした短編オムニバス映画を計画)ということもあるにはあるのですが、ヴェンダースがここまで巧みに”今の東京”を切り取ってくるとは思いませんでした。
淡々とした物語が続きますが、それでもちゃんと見続けられるのはやはり主役に役所広司を据えられたからでしょう。
このキャスティングが決まった時点で映画はある意味”勝ち”が見えていたような気がします。
この物語に『PERFECT DAYS』というタイトルを付けたのはなかなか粋な感性ですね。
小津安二郎作品のオマージュでもある平山というキャラクターに、どこか不思議な尊敬の念を抱く人も多いようです。
役所広司がカンヌ国際映画祭最優秀男優賞受賞作したこともあり、ヴィム・ヴェンダース監督作品ではありますが”完全な日本映画”でもあることから、ヴェンダース監督作品として歴代最大規模の公開となりました。
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