賛否両論、猿になったロビー・ウィリアムス 🎦BETTER MAN🎦
何故、ロビー・ウィリアムスを猿にしたのか?
🎬BETTER MAN🎬
(2024年 イギリス 137分)

監督:マイケル・グレーシー
出演:ロビー・ウィリアムス、ジョノ・デイヴィス、スティーヴ・ペンバートン、アリソン・ステッドマン、レイチェル・バンノ
顔が猿だから、感情移入が難しい、何故猿にしたのだ!?という評判を耳にしていたので、大好きな映画「グレイテストショーマン」の監督作品とはいえ、なかば覚悟して観に行きました。ところがどうでしょう、私にはすごく良かったです。顔はモーションキャプチャーで猿にしているものの、ダンスシーンは本物。圧倒的なダンスパフォーマンスと歌唱力で全編魅せられました。若いころのロビーを演じるのはジョノ・デイヴィス。ダンスシーンがめちゃくちゃカッコよかったです。

あらすじ:(allchinemaより) イギリスのポップスター、ロビー・ウィリアムスの半生を「グレイテスト・ショーマン」のマイケル・グレイシー監督が映画化したミュージカル・エンタテインメント。1974年にイギリスに生まれ、孤独な少年時代を過ごしたのち、ボーイズ・バンド“テイク・ザット”のメンバーに選ばれ、一気にスターダムを駆け上っていく中で栄光と挫折を味わったロビーの葛藤と復活の物語を、ロビー自身をサルの姿にした斬新な表現スタイルで力強く描き出していく。 |

そもそもTAKE TAHTの名前は知っていましたが、彼らがボーイズグループだったことを知りませんでした。日本では知名度が低かったのでは?(違っていたらごめんないm(__)m)
私にとって当時のボーイズグループといえば、アメリカならBACK STREET BOYS、イギリスならBOY ZONEやWEST LIFEでしたので、ロビー・ウィリアムスという人も、「ANGEL」を歌っていた人ぐらいの認識しかなくて、前知識はほぼゼロ状態での鑑賞でした。それが、かえってご本人の顔がちらつくことなくストレートに猿を受け入れられた要因だったのかもしれません。
何故、猿なのか

ロビー・ウィリアムスが「グレイテストショーマン」の時に音楽アドバイザーとして関わっていたときに、グレーシー監督にTAKE THATとして舞台に立っていた頃のことを「まるで無理やり舞台に立たされる猿のようだった」と言っていたことから、彼を猿として描くことを思いついたそうです。それにしても大胆な発想ですよね。そして彼の中にずっとあった自分の容姿や才能に対するコンプレックスを猿にすることでよりリアルに描きたかったのかもしれません。
スターになっても孤独だったロビー


1974年2月13日生まれのロビー・ウィリアムス。幼い頃から歌うことが大好きな少年でした。それは売れない歌手だった父の影響を受けたものでしたが、父は幼いロビーと母を捨てて、自分の夢を追いかけて家を出て行ってしまいました。そのことで父への想いがずっと彼の心の中のトラウマとなっていたのです。彼の唯一の理解者は、優しい祖母だけでした。
そんな父親への対抗心と復讐心でしょうか。とにかく有名になりたかったロビー。ボーイズグループのオーディションに合格して、1991年にTAKE THATのセカンドボーカルとして18歳でデビュー、アイドルの階段を駆け上がっていくのです。ところが、ボーイズグループとして歌って踊り、女子に黄色い声を上げられて気持ちよくなる、そんな時間は長くは続きませんでした。自分の才能を信じることが出来ないことや、彼のやりたかったこととのギャップが大きかったのかもしれません。
アルコールや薬物依存症へ

ドラックを常用するようになるロビー。そのためまともにステージに立てない日も。メンバーとの不和もあり、1995年にグループを脱退します。そんな時、一人の女性と出会い恋に落ちるロビー。彼女は90年代にUKポップアイコンとして一世を風靡したガールズグループ「オール・セインツ」のメンバー、ニコール・アップルトン(レイチェル・バンノ)でした。出会った瞬間の二人の気持ちを「She's The One」にのせておくるパ・ド・ドゥ(Pas de Deux、フランス語で「2人のステップ」という意味を持ち、主にクラシックバレエで用いられる男女ペアの踊りを指す。)と呼ばれるダンスシーンがお見事、凄く素敵でした💛このダンスシーンはヨットの中で繰り広げられるのですが、なんとこのヨットは2か月かけてスタジオ内で作り上げたセットだったとか!

そんな二人の恋も、ニコールがどんどん売れていくにつて、ロビーの心は複雑になっていきますますドラックに溺れ荒れる日々。自分を消してしまいたいと思うときもありました。そんな彼をやがてニコールが見切る日が来てしまいます。

トラウマとの決別、そして復活と赦し

離れていったニコールとの別れをきっかけに、依存症を克服。そして音楽ステージへの復活を遂げるロビー・ウィリアムス。 ステージに上がるたびに「お前は才能がない」と怒りの表情で常に彼を見つめていた猿たちの顔も、穏やかな理解ある顔に変化していました。そして、待っていた沢山のファンを前にパフォーマンスを披露し、大成功を納めます。それは、幼い頃に自分と母を捨てて出て行った父への赦しのステージでもありました。父親と歌う「MY WAY」、感動で涙が出ました。


彼の苦悩なんて、それほどでもないんじゃない、もっと不幸な人はこの世にいっぱいいるんだ、不幸自慢されてもね、って解説している人がいました。でも、人の悩みはその人にとっては自身を消したくなるほどの悩みだったりするもの。他人にはなんでそんなことで?って思えることも、その人にとってみれば、とても重大なことなんだって思います。
だから、そんなことで、って言葉で片づけてはいけなのだと思います。
音楽映画が好きな人なら絶対楽しめると思います!

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投稿を表示深いメッセージ性が感じました!
見てみたいと思います!
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投稿を表示うちの家族も「グレイテスト・ショーマン」ファンで、本作、まだみていないのですが注目しております🌟
スターであるロビー・ウィリアムズを猿として描いた半生…奇想天外で面白いアイデアですよね✨
パ・ド・トゥのダンスシーンもとっても気になります!😆
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投稿を表示最近、こういう内容の映画多いな〜と感じるんですが、スターって見てる側の私達が想像しているようなものとは違うのかもしれないですね💦
体験してみないとわからない苦悩があって、それを上下で測れるものじゃないと私も思いました。