地底戦車サイクロトラム
地底戦車サイクロトラム
1951年 アメリカ 劇場未公開
スタッフ 監督:テレル・O・モーゼ 製作:アーウィン・ブロック、ジャック・ラヴィン 脚本:ミ
ラード・カウフマン 撮影:ヘンリー・フリューリッシュ、アレン・G・シーグラー
音楽:アーネスト・ゴールド 特殊効果:アーウィン・ブロック、ジャック・ルビン、M・
フォン・マルドーファ
キャスト マリリン・ナッシュ、ブルース・ケロッグ、オットー・ウォルディス、ジム・バノン、ビク
ター・キリアン、トム・ハンドレイ、ディック・コーガン ほか
1950年代に入ると、各国は核開発競争を繰り広げ、瞬く間に核兵器が装備され、世界各地で頻繁に核実験が行われていた。核戦争勃発による人類滅亡を危惧する学者たちは、地球内部に人類が退避できる天然の核シェルターがあると唱え、シェルターを発見のため、地球のコアまでも到達可能な、
地底掘削マシン・サイクロトラムを開発する。探検家ライト・トンプソンをリーダーとした調査隊と、マシン製造にスポンサーとして出資した富豪を乗せたサイクロトラムは、大西洋の死火山島の火口より、地球の中心に向かって地底を突き進む。果たして調査隊が夢見た知られざる世界は・・・。

本作は基本的には1864年に発表されたSFの父ジュール・ヴェルヌの冒険小説「地底探検」の映像化作品である。当時ヴェルヌ作品の版権はディズニー社と20世紀FOX社が持っていたので、原作を大胆にアレンジし、ヴェルヌの名も使えなかった経緯がある。しかしながら、機械で地底に潜るというアイデアはその後の多くのSF映画に影響を与えた。地底戦車ですが、ツルンとした外観は「来たるべき世界」に登場した戦車に似ているが、恐らくはモグラの形状を採り入れたもの。鼻面が円錐螺旋型ドリルでない辺りもポイント高い。 ただ映像が暗くてわかり辛いのですが、洞窟のシーンではハラハラドキドキしますし、観てる人が最後の最後まで飽きないように創られているのは良かったです。そんなわけで普通のB級SFの作品ですが、古典SF映画を楽しむにはまあまあな作品でした。