黒い蠍
黒い蠍
1957年 アメリカ 劇場公開:1958年1月2日
スタッフ 監督:エドワード・ラドウィッグ 脚本:デヴィッド・ダンカン、ロバート・ブリーズ
製作:フランク・メルフォード、ジャック・ディーツ 音楽:ポール・ソーテル 撮影:
ライオネル・リンドン 編集:リチャード・ヴァン・エンジャー 特撮 :ウィリス・オブ
ライエン、ピート・ピーターソン
キャスト リチャード・デニング、 マーラ・コーディ、カルロス・リヴァス、マリオ・ナバロ、カル
ロス・モスクイス、アルトゥーロ・マルチネス、Pascusl Pena、 Fanny Schiller、
Pedro Galvan ほか
メキシコ火山帯の大爆発を調査している地質学者スコット(リチャード・デニング)とラモスの2人はサン・ロレンゾへの車の途中、無気味な動物の鳴き声を耳にした。しかも近くには破壊された警察車との警官の死体があった。翌朝、懐疑の念に駆られたスコットとラモスは噴火の跡も生々しい火山帯へ出かけた。途中、スコットは、遠乗りにきて落馬したテレサ(マラ・コーディ)という美貌の女性を救ったがそのときラモスは珍しい黒燿石を拾った。スコットとラモスはテレサを連れて仮住居の研究室に戻ると、そこに毒物学の権威デラクルス博士と軍のコシオ少佐が待っていた。博士は惨殺された警官の死因は有機性の毒素による中毒死であると意外な事実を打明け、更に死体の近くで発見したという巨大な足跡の石膏を披露した。数日後スコットとラモスは、テレサを彼女の牧場に送り届けた。その夜ラモスは例の黒燿石を割って見せた。中には小さな蠍がいた。

1972年3月11日、「土曜映画劇場」でTV放映された時の題名は『SF巨大さそり大都会襲撃』。また、『水曜ロードショー』本編終了後のおまけコーナー"水野晴郎の映画がいっぱい!"のSF映画特集の常連としてチラリチラリとブラウン管に姿を見せてた巨大な蠍。レイ・ハリーハウゼンの師匠、ウィリス・H・オブライエンが特撮を担当したSFモンスター映画で幻の傑作である。伝説のSFXマン=ウィリス・オブライエン末期の仕事として往時の作品群と比べて、不遇な扱いをする関係書籍もあるが、一見、人形アニメ愛があふれ出る傑作。それは弟子筋で今やこちらも神話クラスのSFXマン=レイ・ハリーハウゼンが最後の映画『タイタンの戦い Clash of the Titans』'81でオマージュを捧げてることからも窺える。特典で「動物の世界」が観られ巨大サソリ同士の戦いなど、見どころも多い。ストップモーション特撮に心酔している方に、お勧め。特典映像のテスト映像に納められている作品は・・「ラスベガス・モンスター」「ビートルメン」です。どちらもピーターソン製作。後者はカラー作品。画質は傷だらけで極端に悪く時間も30秒程だが貴重な映像である事は間違いない。アニメーションはほぼピーターソンによるもの。彼の自宅スタジオにて撮影。当時52歳。多発性硬化症という難病を患っていたそうです。1962年、オブライエンより先に亡くなっています。
追記:本作を紹介して頂いた『さっちゃんさん』に Special Thanks!
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示京介さん、ご覧になったのですね。
ウィリス・H・オブライエンの神業を見ることができる数少ないDVDですから、まぁ、記事でも書かれているように「ストップモーション特撮に心酔している方に、お勧め。」ですよね。
彼とか弟子筋のレイ・ハリーハウゼンとかは、さぞや眼が良かったんでしょう。もしかしたら比較解剖学を学んでいるのかもしれませんが、生物の動きが(現存する生物でも、恐竜など過去の生物でも、実在しない怪物でも)実に自然でなめらかなのです。スピルバーグが『ジュラシック・パーク』でCGで恐竜を動かすことを決めたときに誰だったか忘れましたが、ストップモーション特撮の専門家にレクチャーを頼んだと聞いております。
と、自分も「心酔」していることを白状してしまいましたね。まだ未見のストップモーション特撮作品が残っているのは幸せだと言えましょう。
これからも、こういった作品の記事をお願いします。時間が限られているのが悔しいです。