DISCASレビュー

2003年公開、土屋ガロン（作）・嶺岸信明（画）原作に、パク・チャヌク監督、2013年にはアメリカでリメイク版も制作された。

物語は、平凡な生活を送っていた男オ・デスが、ある日突然誘拐され、理由も告げられぬまま15年間監禁されるところから始まる。突如解放された彼は、自分がなぜ監禁されたのかを探る5日間の旅に出る。謎が謎を呼ぶ展開は緻密に構成されており、注意深く観ていないと全貌を理解するのが難しい。筆者も後から解説を読んでようやく物語の全体像を把握することができた。

そして明かされる真相は、想像を超える残酷さと緻密さを持つ“復讐”であり、「最高の復讐とはこういうものなのかもしれない」と思わずにはいられない。暴力描写や心理的な衝撃も強く、観る者の倫理観や感情を大きく揺さぶる。