もしも徳川家康が総理大臣になったら
【原作はビジネス小説なのですね】
(2024年/日本/110分)
監督:武内英樹
脚本:徳永友一
原作:眞邊明人『もしも徳川家康が総理大臣になったら』
物語の舞台はコロナ禍真っ只中の2020年。冒頭の「ダイヤモンド・プリンセス号」の映像に当時の記憶を呼び覚まされた。
あの時はマスクを手に入れるのも大変だったなあと思い出すと同時に、今も「アベノマスク」が手つかずのまま引き出しに眠っていることを思い出した。
さて、世界中が大混乱に陥る中、首相官邸でクラスターが発生し総理大臣が急逝。未曾有の危機に直面した政府が最後の手段として打ち出したのが「歴史上の偉人たちをAIで復活させ、最強内閣を作る」ことだった。
・内閣総理大臣に徳川家康(野村萬斎)・・・萬斎さん、流石の貫禄。アガサ・クリスティーの原作を日本版にした名探偵・勝呂武尊の大袈裟な演技よりずっといい。
・財務大臣に豊臣秀吉(竹中直人)・・・この人の秀吉はすっかり定番になった印象。
・経済産業大臣に織田信長(GACKT)・・・格好いい!でも、どこか「翔んで埼玉」のニオイがする。
・内閣官房長官に坂本龍馬(赤楚英二)・・・私、この人も好き。“幕末の風雲児”らしく真っすぐな人物を好演。
・厚生労働大臣に徳川綱吉(池田鉄洋)・・・犬公方と呼ばれた人物だけど、近年、彼に対する評価が変わって来ているとか。平和を築いた名君だったらしい。
・外務大臣に足利義満(小手伸也)・・・金閣寺からの連想(イメージ)か?ゴールド大好き人間。外務大臣だから英語ペラペラ。(笑)
・法務大臣に聖徳太子(長井短)・・・この偉人内閣の中では歴史上、最も古い人物。一度に10人の話を聞くことが出来たとかで、私は字幕を読むのに必死だった。
何で女性をキャスティングしたのだろう?
・文部科学大臣に紫式部(観月ありさ)・・・本内閣であまり目立った活躍はなかったと思うけど、ハニートラップ担当だったのかも。
・総務大臣に北条政子(江口のりこ)・・・言わずと知れた鎌倉の尼将軍。それから、ラストの方で天照大神に扮していたのは江口のりこさん?「まさこ、快感」と言ってたけど、一人二役?どなたか教えて。
・新聞記者・西村理沙に浜辺美波・・・彼女が主人公。アナウンス部希望だったけど、真面目で正直な性格を坂本龍馬に認められる。学生時代は世界史専攻で日本史には疎かったけれど、龍馬も一目置く勉強家。意見を求められたら家康にもちゃんと進言。
私は原作がビジネス小説とは知らず、(コミックかと思ってた)コメディを観るつもりで臨んだので、問題なく楽しめた。歴史上の偉人を集めたからといって政(まつりごと)が上手くいくかどうかは疑問だけれど、何かをやり遂げた偉人たちの姿勢や本気度は刺激になると思った。政治家と政治屋の違いを見せつけられた。
何はともあれ、本作は単なるコメディではなく真面目なエンタメだった。
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投稿を表示観たくてレンタルしたような、探して観たくなりました♪
キャストから爆笑の予感がします、楽しみになりましたよ。