DISCASレビュー

カッツ
2025/10/08 14:26

ドクトルジバゴ

『ドクトル・ジバゴ』は、ロシア革命の激動の中で運命に翻弄される、ロシア人貴族であり医師・詩人でもあるユーリー・ジバゴと、看護婦ラーラとの愛の物語である。

裕福なロシア貴族が革命によって次第に追い詰められていく様子は、哀しくも切なく、歴史の残酷さを感じさせる。本作は、ロシア革命を貴族の視点から描いており、民衆の怒りと理想の裏で失われていくものの重みを静かに伝えてくる。

物語は壮大で、ロシアの広大な大地が美しく映し出されている。雪原や森林、古都の風景が詩的に描かれ、登場人物たちの心情と見事に呼応している。そして、映画音楽もまた印象的で、物語の余韻を深く心に刻む。

コメントする