DISCASレビュー

カッツ
2025/10/26 08:25

人生劇場(1983)

『人生劇場』は何度も映画化されているが、私は1983年版、永島敏行主演の作品が特に印象に残っている。
三船敏郎演じる田舎のヤクザが没落していく中、その息子(永島敏行)は家を出て大学に通うものの、都会の空気に呑まれ、自堕落な生活を送っている。
物語は、親子の断絶や時代の変化、若者の迷いや欲望を描きながら、昭和の空気を濃密に漂わせている。松坂慶子や中井貴恵が惜しげもなく体を晒している。
人間の欲望と哀愁が交錯するこの作品は、単なる任侠映画ではなく、時代のうねりの中で生きる人々の姿を静かに映し出していた。

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