エヴァのリバイバル上映【月1エヴァ】がとんでもないことに!
「月1エヴァ」と題して月に一度(10月だけ2作)
エヴァンゲリオンの劇場版をリバイバル上映していく企画が始まった。
油断していたら劇場の全部の回がほぼ売り切れ!
いつもはいかない劇場に足を運んでやっとみれた。
パンパンのほぼ満席。
あえて中央付近を陣取り、
放映当時は心が付いていけなかった(トラウマでした)エヴァを
浴びてみたら驚いた。
一つの台詞を逃すまいとする全体の雰囲気にポップコーンがまったく進まない。
特に冒頭から雑音の中、重要な台詞をかすかに喋っているような
偶然取られた定点カメラの演出の【演出】から始まるからすごい。
庵野総監督から「わかりやすくてつまらないものより、わかりづらくても、尖ったものを・・・」
という注文さらに、
監督の「誰にも憎まれないが、愛されないものより、憎まれても、愛されるものを作る」という
言葉通りの映像。
もうTVみてなかったら総集編どころか意味がわからない。
簡単に言うと
「各キャラクターのPVみたくなっていてエヴァのあまりにハイレベルな演出シーンのオンパレード」
すごい。
有名なところでは、
渚カヲルの最期の止め画の長い長いシーン。
(主人公の少年シンジがやっと心を開くことができた友人のカヲルを、決戦兵器エヴァに乗ったまま握りしめてずっと動かない止め画、そして人類の敵である使徒であるカヲルをそのまま握りつぶし絶命させる)
こんなものをTVで、映画でやっているのだ。
演出はもっともっと渋いシーンがすごい。
序盤では山の陰からヌッと出る最初の巨大使徒、カメラのアングルが素晴らしい
(これ、ウルトラマンに影響を受けているところから、ウイングマンの桂正和先生が言っていたことと似ている。
桂正和短編集に巨大な敵とヒーローが民家の小さな電気メーターの見える壁のアングルから覗けるシーンがある。)
巨大な使徒との揉みあいで手を離した巨大ナイフ(プログレッシブナイフという武器)がゆっくり倒れて、
停まっている戦闘機がバッサリ切断されるカッコよすぎるシーンなど、もう素晴らしすぎる。
あまりに有名な台詞
「笑えばいいと思うよ・・・」
のシーンも、細かい笑い方や台詞、演出、どれもが絶妙で、
私は泣いてしまった。
直後にヒロイン綾波レイは捨て身で、命令を遂行しようと
爆弾を抱えて走る!(ダイジェストなのでね(^▽^;)
もう、泣く。
だって、出てくるキャラクターが全員レジェンドで、声優もレジェンドなのだ。
演技が素晴らしい。
音楽も良いし、
冒頭で監督からの特別メッセージが寄せられ、
主題歌「魂のルフラン」のなにげない
エピソードが語られる。
その何気ない感じ、が実にくすぐるのだ。
主題歌のデモ音源が二つあって、どれにしたほうがいい?
とスタッフと庵野さんに聞いた、
というようなもので、
大ゲンカしたとか、そんな大事件ではない、些細な件のさりげなさが、
どうにも嬉しいのだ。(今後のリバイバル上映のスタンダードになってほしい空気だった。)
弦楽器のチェロを弾き始める主人公シンジ、
挿入される高速のサブリミナルテロップ。
独特の演出が映画館で観られるのは本当に最高だった。
(これみんな当時観れてたのかー、すげーな。)
ただ、このエヴァという作品はこの時点でなんの解決もしておらず
自分探し、の当時の空気はなんだったのかを考えながら見た。
「便利になり悩みが無くなった」それは「自由の牢獄」であり、
生きる意味に迷う若者を生み出した。
若者は何もわからず、自分を傷つけ、逃げ出してゆく。
そんな時代と境遇に翻弄されながら、
運命の子として、世界を救う。
それは自分の心という世界は自分にしか救えないことと同義であり、
偉いことなのだ。
そのひた向きな姿に心を打たれる、のがエヴァの良いところだ。
そして、作り手の大人たちは
キャラクターのエゴをあまりに露骨に描こうとしすぎて
苦悩の末に、キャラクターの正気を奪っていく。
残酷すぎる火炎放射器でネルフ本部の部屋を焼き、人間を平気で撃っていく部隊は
戦争の悲惨さやエゴを描きく尽くしたかったのだろう。
それ自体がエゴだと揶揄されながらも、
観客も同罪とされてゆく。
それがエヴァの歴史である。
そしてシン・ヱヴァンゲリヲンという最後の作品で
すべてのエヴァンゲリオンにさよなら、をして
エゴイズムに感謝を乗せた。
こんないろんな気持ちにさせてくれる、エヴァンゲリオンは本当にスゴイ。
若い人もたくさんいたが、どんな気持ちで、なにを見たのだろう。
私、今までで一番泣いた映画が
「新劇場版ヱヴァンゲリヲン:破」なのだけれど、
もしかしたらまた号泣できるかも・・・。
どうやら声優さんと演出が素晴らしすぎて涙が押し出されるようだ。
やっぱりエヴァは絶対に通った方が良い道だ、と確信できた。
そして、帰り道、
碇シンジがもっと男らしく、欲情を払いのけていたら、
多くの男の青春は変わったんじゃないか、と思ったりした。
私、こうみえて、めちゃくちゃドライに作品を見てるんです。
(嫌いなシーンはめちゃ嫌い。そうじゃなきゃトラウマにならなかった。
今、思い返してみると、序盤大好きだったのに、ラストや旧劇の時は、
なんの感情もなかった。考えるのを拒絶してたんだな。)
あぁ、いつものアスカが帰ってきた瞬間の、
待ってました感、、、快哉を叫びたい。
(もっと「月1エヴァ」上映館数を拡大したほうが良いと思った。)
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ダメ沢直樹でした
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