『火喰鳥を、喰う』- 救いのない結末が、逆に心を掴む。生きづらさを抱える人に捧ぐJホラー
全ての物語が、ハッピーエンドである必要はない。
時には、救いのない結末こそが、観る者の心に深く、長く残り続けることがあります。映画**『火喰鳥を、喰う』**は、まさにそんな一作でした。強い意志で自らの欲望を叶えようとする人々の姿は、恐ろしく、そしてどこまでも悲しい物語です。
あらすじは、物語は、一冊の古い手帳から始まる。それは、戦争で亡くなった家族が遺したものだった。その手帳をきっかけに、幸せだったはずの家族に潜んでいた欲望が呼び覚まされ、彼らは破滅へと向かっていく。
ハッピーエンドではない、だからこそ“グッとくる”
本作の結末は、決して誰もが幸せになるものではありません。しかし、その容赦のない終わり方だからこそ、物語のテーマがより一層際立ち、観終わった後に強烈な余韻を残します。「こうなるしかなかったのか…」という、やりきれない思いが、逆に心を掴んで離しませんでした。
“生きづらさ”を抱える若者たちの悲しい運命
この物語の中心には、「ちょっとした超能力」を持ってしまったが故に、人知れず“生きづらさ”を感じている若者たちがいます。
その特殊な力が、彼らを幸せにするどころか、それぞれを違う悲しい道へと導いてしまう。その姿は、現代で何かしらの「生きづらさ」を感じている人にとって、他人事とは思えないほど心に響くかもしれません。
(個人的な話)まるで昔の知り合い?不思議な親近感
これは完全に余談ですが、出演者の一人が、私の昔の会社の知り合いにそっくりだったんです!しかも、その俳優さんが演じる役の性格まで、その知り合いと重なる部分があり…。この不思議な偶然のおかげで、私は奇妙な親近感を覚えながら、より一層この作品を楽しむことができました。
Jホラー好きにこそ観てほしい、心に爪痕を残す一作
派手な恐怖演出に頼るのではなく、人間の心の内に潜む欲望や闇を描き出す、まさに「ジャパニーズホラー」の真骨頂とも言える作品です。
後味の良い映画が好きな方にはお勧めできません。しかし、心に深い爪痕を残すような、見ごたえのあるホラー作品を求めている方には、たまらない一作となるでしょう。