
キタノ☆ペディア(北野武監督が好きな映画🎦10選)
🎦天井棧敷の人々(1945年、監督:マルセル・カルネ)
1946年 ヴェネチア国際映画祭 特別賞
第一部――1840年代のパリ、タンプル大通り。パントマイム役者バティストは、裸に近い踊りで人気のガランスに恋をする。犯罪詩人ラスネールや俳優ルメートルも彼女に夢中。一方、バティストの属する一座の座長の娘ナタリーはバティストを愛していた。ラスネールと悶着のあったガランスもその一座に加わるが、彼女の前には新たな崇拝者モントレー伯が現れる…。
第二部――それから5年後、バティストはナタリーと、ガランスは伯爵と結婚していた。しかし、ガランスを忘れられぬバティストはルメートルの手引きで彼女と再会を果たすのだったが…。


🎦2001年宇宙の旅(1968年、監督:スタンリー・キューブリック)
あの名作SFが、今回はデジタル・リミックス・サウンドと、初公開時の70mmサイズの迫力を35mmで再現した、2.2:1フォーマットで甦る。人類の夜明けから月面、そして木星への旅を通し、謎の石版“モノリス”と知的生命体の接触を描く。一応のストーリーはあるが、映画はその物語性を放棄し、徹底した映像体験とクラシックのBGMでそれぞれを悠々と描き出し、光り渦巻くスターゲイトをくぐり抜けるラスト・シーンまでを一気に見せ付けてくれる。


🎦時計じかけのオレンジ (1971年、監督:スタンリー・キューブリック)
鬼才スタンリー・キューブリック監督の描く傑作SF。近未来、毎日のように暴力やセックスに明け暮れていた不良グループの首領アレックスは、ある殺人事件で仲間に裏切られ、ついに投獄させられてしまう。そこで彼は、攻撃性を絶つ洗脳の実験台に立たされるが……。


🎦七人の侍 (1954年、監督:黒澤明)
戦国時代の貧しい農村を舞台に、野盗と化した野武士に立ち向かうべく農民に雇われた侍たちの闘いを描いた作品。黒澤明監督による日本映画の傑作。麦の刈入れが終わる頃。とある農村では野武士たちの襲来を前に恐怖におののいていた。百姓だけで闘っても勝ち目はないが、麦を盗られれば飢え死にしてしまう。百姓たちは野盗から村を守るため侍を雇うことを決断する。やがて、百姓たちは食べるのもままならない浪人たち7人を見つけ出し、彼らとともに野武士に対抗すべく立ち上がる……。


🎦L.A.大捜査線/狼たちの街(1985年、監督:ウィリアム・フリードキン)
紙幣偽造犯に相棒を殺された捜査官の追撃。犯人逮捕に躍起になり、やがて法を逸脱して行く主人公の生き様をスタイリッシュな映像とフィルム・ノワールの雰囲気で描いた異色のアクション。


🎦ワイルド・アット・ハート(1990年、監督:デヴィッド・リンチ)
アメリカ南部。ワイルドなハートを持て余す若いセーラーとルーラは2人の愛を妨げようとする全てものから逃れてカルフォルニアへの旅に出る。娘に対して異常な執着を示す母は、執拗な追ってを送り込み、2人を引き裂こうとするが……。デヴィッド・リンチ独特の、暴力・死・セックスといったモチーフはそのままにして描いたバイオレンス・コメディ。


🎦ガルシアの首 (1974年、監督:サム・ペキンパー)
『ゲッタウェイ』のサム・ペキンパー監督が手掛けるバイオレンスアクション。大富豪の娘を孕ませたために賞金首になったガルシア。酒場のしがないピアノ弾きのペニーはガルシアが既にこの世にいないことを知り、彼が葬られた村へ死体を探しに向かう。


🎦ダークマン(1990年、監督:サム・ライミ)
恋人の女弁護士が手掛けている事件に巻き込まれ、研究室ごと吹き飛ばされた科学者。辛くも一命を取りためたものの、全身に火傷を負い顔を失った男は復讐鬼と化して復活する。神経を切られているため痛覚は無く、怒りによって超人的な力を発揮、未完成の人工皮膚を駆使して他人に変身する、黒マントに身を包んだ“異形のヒーロー”の壮絶なドラマを徹底的なコミック・タッチで描く快作ホラー・アクション。


🎦狂い咲きサンダーロード(1980年、監督:石井聰亙)
幻の街・サンダーロードを舞台に、たったひとりで右翼と暴走族の連合軍に闘いを挑む少年を描いたSFバイオレンス・アクション。「高校大パニック」の石井聰亙監督の名を知らしめた作品。幻の街・サンダーロード。街中の暴走族が集まり、警察の圧力で、グループの解散の会議が開かれていた。そこに仁が現われ、出席者をメッタ打ちにしていった。仁には権力におもねる暴走族が許せなかったのだ……。


🎦鉄道員(1956年、監督:ピエトロ・ジェルミ)
第2次世界大戦後のイタリアに生きる庶民の人生の歓びや哀しみを、ある一人の初老の鉄道機関士の姿を通して描いた感動作。50歳のクリスマスを迎えたイタリアの鉄道機関士アンドレア・マルコッチは、末っ子のサンドロから英雄のように慕われていたが、長女のジュリアと長男のマルチェロからは、その厳格さや律儀で一徹な態度から敬遠されていた。しかしそんな彼らもやさしく献身的な母サーラがいるおかげで毎日平穏に暮らしていた。

