DISCASレビュー

カッツ
2025/10/11 15:34

冒険者たち

映画『冒険者たち』は、アラン・ドロンとリノ・ヴァンチュラという名優が主演を務め、ヒロインにはジョアンナ・シムカスが登場する。彼女はあまり知られていない女優だが、物語の中で静かな存在感を放っている。

男2人と女1人という組み合わせは、アメリカ映画やフランス映画ではよく見られるが、この作品ではそれぞれが夢を抱きながらも、現実に押しつぶされそうなもどかしさを抱えている。そんな中、3人は一発逆転を狙い、沈没船に眠る宝を探す冒険へと乗り出す。

一度は成功したかに見えたが、思わぬ強奪者の登場によって事態は急転。物語は、海にぽつんと浮かぶ要塞島での緊迫した戦闘へと向かう。まるで日本の軍艦島を思わせるような、廃墟のような島が舞台となるラストシーンは、静かでありながら強烈な印象を残す。

夢と友情、そして裏切りが交錯するこの作品は、ただの冒険映画ではなく、人生の儚さと希望を描いた一篇の詩のようでもある。

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1 件の返信 (新着順)
さっちゃん
2025/10/12 21:38

 カッツさん、初めまして。さっちゃんと申します。
 いやぁ、『冒険者たち』いいですねぇ。なんといっても男前のアラン・ドロンと渋いリノ・ヴァンチュラの二人の男にジョアンナ・シムカスを組み合わせた妙。パリでつまづいた男女3人が一攫千金を夢見てコンゴに向かう。お宝を手に入れて万歳となるところに犯罪組織に目をつけられて、ヒロインが亡くなる。
 残った二人はそれぞれに新しい生活を組み立てようとするが、リノ・ヴァンチュラが買った島に建つ古城でドイツ軍が隠匿した拳銃と手榴弾を使ってギャングたちとの最後の闘いが始まる。
 監督がロベール・アンリコだからか、常に哀切な感情が漂う映画になっています。それをさらに強調するようなフランソワ・ド・ルーベの音楽。うーん堪りません。ラストで遠ざかっていく古城に被さる主題曲が滲みます。


カッツ
2025/10/18 19:52

コメントありがとうございます。あの音楽懐かしいです。