DISCASレビュー

際物の見世物小屋を華やかなショービジネスへと昇華させた、実在の興行師P・T・バーナムの半生を描いたミュージカル映画である。主人公バーナムを演じるのはヒュー・ジャックマン。彼の情熱的な演技と歌声が、物語に力強さと温かみを与えている。
ミュージカルであることを忘れるほど、映像と音楽が自然に物語に溶け込み、まるで本物のショーを観ているかのような感覚で楽しめる。特に「This Is Me」は、作品のテーマである“自己肯定”や“多様性”を象徴する一曲として心に残る。登場人物たちが自分らしく生きることを力強く宣言するこの場面は、観る者に深い感動を与える。