
斎藤工単独インタビュー後篇 / 『「パカリアン」続編はものづくりから携わりたい』in大阪コミコン2024

2024年5月3日(金・祝)~5月5日(日)の3日間、インテックス大阪で大阪コミックコンベンション2024(以下略称:大阪コミコン2024)の公式アンバサダーを務める斎藤工に『パカリアン』続編への想いについて聞いた(取材・文 / 中谷 元)
――秦監督と斎藤さんにお聞きします。『パカリアン』の続編の可能性は?
秦:以前の時点で続編は進んでいました。脚本を書いてはいましたが、携わっていただいた企業との諸事情で止まっていますね。
斎藤:続編を秦監督が作ることは難しいのでしょうか?あくまで企業の意向が最優先になるのでしょうか?
秦:企画やストーリーは作っておきたい気持ちはあります。ただ、その先を自分だけで進めると難しいのが現状です。これまで『映画の妖精 フィルとムー』や『オイラはビル群』など斎藤さんのプロデュース作品に携わらせていただいたなかで、斎藤さんがプロデューサーや原案・脚本などなど様々な視点や役割からものづくりに参加される姿を見てきたので、斎藤さんは俳優という形を超えた先駆者的存在だと心から感じています。斎藤さんとご一緒にものづくりができると、可能性の広がりを感じるなと思っています。
斎藤:本来一緒にものづくりからスタートしたい、そうあってほしいと思っています。1つのチームとしてそれぞれの役割を見つけて、向かう先は一緒で、みんなで良い作品を作るようなイメージ。さらに『パカリアン』については”もう作品がある“という状態なので、とても強いと思います。10分の短編版であっても、それを観た人たちが集まってきてくれることもあり、既に0から1の段階はできている状態ですよね。ここからは足し算、掛け算にどうやって持っていけるかですね。
秦:『パカリアン』は斎藤さんがなくてはならない存在になっています。作品制作だけでなく、その先の作品を人々に届ける段階である、東京コミコンや今回の大阪コミコンでも沢山お力を貸して頂いています。斎藤さんのファンの方々も楽しみにして下さっているので、続編は作りたいですね。

――SNSでもコミコンのPRをすると、斎藤さんのファンの方々からDMを頂くこともありますね。
斎藤:例えば、ステージでお越しいただいている皆様の協力をお願いするなど、クラウドファンディングの際にプラットフォームやSNSがあると受け皿として良いですよね。
――Discover usにも約90人のシネマニストもいるので、イベントなどでPRすることもできます。
斎藤:『THE3名様』という佐藤隆太さん・塚本高史さん・岡田義徳さんがやっていた深夜ドラマの続編をクラウドファンディング募集から企画しています。それぞれの役者さんのSNSで発信して“一緒に製作しませんか?”という形で仲間集めしている感覚に近いのですが、新しい作品の作り方ですよね。
秦:オンラインであれば、全国の人々と進めることができますしね。
――お金どうこうでなく、熱量のある人や心から携わりたいと思う人が集まってくるはずなので、そういう人を大切にして、縁の下の力持ち的な形でコミットしてもらえれば嬉しいですよね。
斎藤:例えば、来年のコミコンでプレミア上映します!みたいな出口を決めて、ステージに立ち寄ってくれた方や作品のファンの皆さんを巻き込んでいくのも良いですよね。運営側にも協力いただくことは出てくるとは思いますが、1コンテンツとして来年も準備できるので面白いと感じてくれる気がします。

6月9日から、好評につきU-NEXTで再配信される『パカリアン』はこれまでショートショートフィルムフェスティバル&アジア2017では話題賞を受賞し、ロンドンのDiscover Film Awardsではベストアニメーション賞を受賞しています。2018年には、カートゥーンネットワークでAdult Swim枠のコマーシャルブレイク映像『PACALIEN』を制作し、アメリカとカナダで放送されています。どちらも主人公の声優を斎藤工さんが担当。
【斎藤工 公式Instagram】
https://www.instagram.com/takumisaitoh_official/
【『パカリアン - PACALIEN』公式Instagram】
https://www.instagram.com/pacalien_official/