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私の好きな映画

じゅーん バッジ画像
2024/04/30 20:10

ライトノワールもいいもんです

このキャラ、ハマる事間違いなし

監督・脚本:パク・フンジョン

主演:キム・ソンホ

時間:118分

映倫区分:PG12


貴公子って何者?


既に捕まっている状態から始まる。しかしすぐに形勢逆転し、久しぶりに会う男に『友達だ』という。その後、ナイフでも斧でも(韓国ノワールだからさ)拳銃でもなく、その男にドライバーで『こういう物で心臓を刺すと痛いらしいぞ』と脅し、トドメを刺す時に見せる、その一瞬の表情を見て私は確信した。

あぁ、この人が主演なら間違いなく最後まで楽しめるだろう、と。最近の韓国作品によくある、一旦舞台を東南アジアにしとくパターンのやつ。今回は、フィリピン。コピノ(韓国男性とフィリピン女性の間に生まれた子供の事)のマルコ(カン・テジュ)は病気の母親を看病しながら、賭博ボクシングで何とか生きてきた。韓国人の父親に、母親の手術費用を援助して欲しくて、探している。その様子をジッと見ている謎の男(キム・ソンホ)コーラの瓶にストロー挿して飲む主義。

そんなマルコの元に、まさか父親側から連絡が来る。マルコを探していて、韓国に来て欲しいと言うではないか。トントン拍子に韓国行きが決まるも、マルコを捕まえようと必死に追ってくる謎の男。


まるで追いかけっこ!この行方は?


その時、韓国では父親側で血生臭い動きがある。腹違いの兄ハン(キム・ガンウ)は、邪魔する奴は容赦なく消していく男だった。マルコの父親だが、実は大金持ちで相続問題が勃発しており、ある理由からマルコを手に入れたかったのだ。その事を知っている様子の謎の男、マルコを捕まえて身代金をハンに要求する。

途中のカーチェイスは、物足りなさはある。いつもの韓国作品ならもっと派手で工夫がある。あと、大ラス謎の男の無双シーン。銃とナイフやその場にある物で次々に魅せてくれるのだが、安定していて置きに行った感じは否めない。要は目新しさが無い。この『プロだから』を物語る特徴的なやり方が見てみたかった。


なんと言ってもパク・フンジョン監督


この作品、監督はあのパク・フンジョン。監督作品は『新しき世界』脚本なら『悪魔を見た』が大好き。彼の新作となれば、そりゃ期待するだろ。

ただ、今回はあそこまでの重厚な作品ではなく、ライトに楽しめるエンタメノワール。なんなら割と笑えたりもする。だから、あんまり気負わずに軽い気持ちで観に行って欲しい。テンポが良いし、キャラクターが全員良い。主演のキム・ソンホは童顔だけど、冒頭で述べたように演技力抜群。笑顔にフラッと惹かれつつ、最後まで眼福だ。(プライベートではやらかしたようだが、作品とは別に考えよう、うん)

敵役も最後まで安定の憎たらしさだし、マルコ役のカンテジュはせっかく可愛い顔してるのに、最初から最後までボコボコの顔。少し気の毒だけど、巻き込まれて大変!というのがめちゃくちゃ伝わる。他にも、敵か味方かわからない女弁護士ユンジュに、コ・アラ。いつも思う、凄い名前だな。余程の事が無い限り、続編があるようなので、気になる方は是非乗り遅れないようにご覧下さい!

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