あの頃のカンフー映画が還ってきた!!『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』
今や、アジア圏の映画というと韓国映画、そしてインド映画という感じですが、ある時代までは中国語圏、特に香港映画がイコールで結ばれている時代がありました。ブルース・リーから始り、ジャッキー・チェン、サモ・ハン、ユン・ピョウ、そしてジェット・リーによるカンフー&アクション映画が摂家しました。現在もドニー・イェンやマックス・チャンが頑張っていますが、当時のスタントという言葉を無視したような過激すぎる香港映画に興奮したものでした。
さらに、いわゆる”ワンチャイ”シリーズなどの古装片やジョン・ウーやジョニー・トーの香港ノワール、ウォン・カーワイの新感覚ラブコメ、コメディ映画など百花繚乱。ここからアンディ・ラウを筆頭にした四大天王やチョウ・ユンファ、チャウ・シンチーなどのスターも誕生しました。
ところが1997年の香港返還によって人材の流出が始まり、勢いが徐々に落ちていきます。『ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件』で久しぶりに共演したアンディ・ラウとトニー・レオンの『インファナル・アフェア』などが気を吐いたこともありましたが、やはり大陸から有形無形の影響と指導によって香港の映画自体に元気がなくなりました。
やがて、14億人という中国人口を念頭に置いた大陸向けの映画が増えていき、作られる作品も”内向き”になってきた感があります。
結果、日本を筆頭に国外のかつて香港アクション映画に一喜一憂した者たちにとっては物足りなく寂しい日々を送ることになりました。

そんな中で突然現れ、かつての香港映画ファンを熱狂させているのが『』『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』。
映画の舞台となっているのは80年代半ばの香港。その猥雑さの象徴で会った違法建築の塊”九龍城砦”。香港が元気だった最後の時期にその象徴たる場所を舞台に久しぶりに強烈な熱量を孕んだ”見たかったカンフー映画”が展開されていきます。
レイモンド・ラムやテレンス・ラウと言った今の俳優たちに加えて、かつて香港映画を賑わしてくれたルイス・クー、アーロン・クォック、そして何とサモ・ハンまで出てくれます。
アクション監督は危険すぎる香港映画に魅了されて単身に香港に渡り、今やドニー・イェンの右腕として、さらに『るろうに剣心』シリーズなどのアクション監督も務めている谷垣健治 、音楽にはアジア圏の映画で重鎮になりつつある川井憲次という日本人が二人関わっているのも嬉しいです。
徹底的に作り上げた猥雑な九龍城砦のセットもおおよそ作り物とは思えないリアリティです。
クライマックスのラスボスとの対決まで128分間、ノンストップで駆け抜ける熱量抜群の超アクション大作となっています。
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投稿を表示ほんと危険すぎるアクションの応酬でしたねww
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投稿を表示応援上映あったら参加したいですよね! はやくも今年ベスト!