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じょ〜い小川
2024/09/05 12:45

意外と埋もれていたクリスマス映画 『クーパー家の晩餐会』

こんにちは、じょ〜い小川です!

今回、まだやってなかったお題は「クリスマス映画」。

……暑い夏がようやく終わりを迎え秋になろうとしてる今、クリスマスかよ!と、誰もが突っ込むだろうけど、

そこは諦めて下さい。

ということで、クリスマス映画のみなさんの記事というかラインナップを見て、2024年公開の『バイオレント・ナイト』と『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』がないのは当然として、「あれがないな…」というのがいくつかある。
その中で今回は日本では2016年2月19日に公開した『クーパー家の晩餐会』をピックアップしてみました。


監督・製作は『I am Sam アイ・アム・サム』を手掛けたジェシー・ネルソン、脚本・製作総指揮に後に『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』の脚本を手掛けるスティーブン・ロジャース、メインキャスト兼製作総指揮にダイアン・キートンで、ダイアン・キートン以外の出演はアラン・アーキン、ジョン・グッドマン、エド・ヘルムズ、ジェイク・レイシー、アンソニー・マッキー、アマンダ・セイフライド、ジューン・スキッブ、マリサ・トメイ、オリヴィア・ワイルド、さらにナレーションには超ベテランのスティーヴ・マーティンと、どこを切っても鉄壁な布陣。

本国アメリカの公開が2015年11月13日なので、本国では日本公開の前の年のクリスマス映画としての公開…にしては早く、日本では翌年の2月19日に公開と、これまたバレンタインデーをも外したという日米共に公開日を外してはいるが製作費1700万ドルに対して、世界興収4242万ドル、その内アメリカだけで2630万ドルだから、本国ではヒットはした様子。


以下、公開当時の自分のレビューを抜粋。
■■

チラシをパッと見て、いわゆるアメリカの大家族ホームコメディかなと思ったら、そのまんまの映画だった。チラシの想像通りで、言ってしまえば、ずばり

アメリカ版『ラブ・アクチュアリー』! 

本家よりも家族とクリスマスに対して濃い映画だった!

(C)2015 CBS FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.

クリスマスイブの1日に焦点を当てた親子4世代(!)に渡る大、大ホームドラマ。

ダイアン・キートン演じるシャーロットとジョン・グッドマン演じるサムの夫婦の話から、アラン・アーキン演じる祖父とアマンダ・セイブライト演じる喫茶店のウエイトレスとの歳の差恋愛、オリヴィア・ワイルド演じる娘とバーで偶然会った軍人のジョーとの一目惚れ恋愛など複数のエピソードを交えながら、本番であるクリスマスイブのクーパー家の大晩餐会に向かって展開が進む。複数のエピソードでクリスマスへと向かう展開は、まさしく『ラブ・アクチュアリー』にそっくりだが、この作品はさらに“家族”という要素に焦点を絞っている。

(C)2015 CBS FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.

なので、カップルの恋愛や仲の話ばかりでなく、失業中の長男ハンクやマリサ・トメイ演じるエマ(シャーロットの妹)の万引きのエピソードなど負のオーラがあるエピソードもある。夫婦や恋愛のエピソードも決してラブラブ全開ではなく、波がある展開。複数の問題を抱えた家族が一つの方向に進む姿はアラン・アーキンがいることもあってか『リトル・ミス・サンシャイン』にちょっと被って見えなくもない。

本当の意味で王道の恋愛のエピソードになっているのがオリヴィア・ワイルドが中心になるエピソードで、このエピソードだけを抜き出しても十分に1本の作品として成立するぐらいクオリティーが高い。オリヴィア・ワイルドの演技力しかり、『ビフォア・サンライズ』のような駆け引きも見応えがある。しかし、これをあくまでも1つのエピソードとし、より“家族”という点に重点を置いている。

(C)2015 CBS FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.

この映画の一番のポイントは完全にクリスマスに集中している所。最大の見せ場であるクーパー家の晩餐のシーンは本当に素晴らしく、本当の意味でのクリスマスというのをまざまざと見せつけられる。2014年に公開した日本映画で『すべては君に逢えたから』という“和製ラブ・アクチュアリー”があって、これに近くはあるが、本作はクリスマスと“家族”に対するリスペクトが半端なく、またサマになっているので、和製よりも遥かに温かくも重みがある。

負のオーラのエピソードが若干弱いが、クリスマスと家族に対するリスペクトはひょっとしたら『ラブ・アクチュアリー』以上かも。 けど、公開時期がクリスマス以外の時期だと「なんだかな~」という季節外れ感がもの凄くあるんだよな~。惜しい! まあ…カップルで観てもお一人様で観ても楽しめるクオリティーの作品ではある。

■■
補足すると、日米(当然他の国も)の公開が同時というのは今も昔も基本的には余程の大作映画だったりするので、洋画のクリスマス映画は日本公開時は時期を外したものが大変多い。

例えば今やクリスマス映画のド定番とも言える『ラブ・アクチュアリー』の日本公開は2004年2月7日 、『ホーム・アローン』の日本公開は1991年6月22日。さらに『ダイ・ハード』にもなると本国アメリカでも1988年7月15日公開で、日本公開は1989年2月4日だが、よく考えると1988年=昭和63年は昭和天皇の体調不良からの自粛ムードが渦巻いていたから公開時期を思いっきりずらしたのかな?

しかしながら、これらは日本公開時期を外しながらも後世ではしっかりとクリスマス映画として認知されているが、『クーパー家の晩餐会』は……令和になっても認知されてない。

ということで、今回、物凄く季節外れだけど、日本公開時期が季節外れでいつまでも認知度が低いこの作品をピックアップしました。

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1 件の返信 (新着順)
Black Cherry
2024/09/06 19:10

日本版ラブ・アクチュアリー、なるほどです👍
ブレイク前のティモシー・シャラメがキモ可愛いキャラをうまく演じていたのが印象に残ってます✨


じょ〜い小川
2024/09/07 04:02

ティモシー・シャラメ、あの就活パパの息子役で出てたのかー!
さすがに当時はギリギリ無名でしたね。
しかも役名がチャーリーなんですね。
そのティモシー・シャラメが『チャーリーとチョコレート工場』の前日譚映画でチャーリーじゃなくてウィリー・ウォンカ役をやるまでになったんだからね。

Black Cherry
2024/09/07 08:18

チャーリーがウォンカ、ホントだー!
まったく違うキャラですが、どこかエキセントリックで彼ならではに仕上がっていてさすがと感じます
驚きの大出世ですね😆