ロード・オブ・モンスターズ 地上最大の決戦
ロード・オブ・モンスターズ 地上最大の決戦
2021年 アメリカ 劇場未公開
スタッフ 監督:ダニエル・ラスコ 製作:デヴィッド・マイケル・ラット 製作総指揮:デヴィッ
ド・リマゥイー 脚本:ジョージ・マイケル・フィリップス 撮影:マーカス・フリート
ドランダー 音楽:マイケル・シェーン・プラサー
キャスト エリック・ロバーツ、アリアナ・スコット、ケイティ・セレイカ、シェイン・ハーティガン
、ナレク・キラコシアン、イリーナ・ピカード
宇宙からの飛行物体が、北米の砂漠に墜落。それは30年以上前に打ち上げられた宇宙探査船で、驚くべきことに、実験動物として乗せられた猿のエイブラハムが生存していた。大気に触れて巨大化したエイブラハムは、研究施設から脱走。さらに、墜落地点で外宇宙物質に接触したトカゲが、巨大生物に変身。2体の怪獣により、アメリカは未曾有の危機を迎える。科学者のリンダは、外宇宙からの信号が2体を操っていることに気づく。怪獣たちは、地球征服を狙う異星人が送りこんだ侵略兵器だったのだ。

アサイラム作品にしては、脚本が筋道立っている。とにかく無駄でグダグダで尺稼ぎの意図がミエミエ、といったようなシーンも少ない。主役の二大巨大生物に関わる設定の後出し連発や、2匹の怪獣を生み出した外宇宙物質に関するささやかな描写の矛盾、そして後半からの突飛な展開、じつは黒幕はエイリアン、は気になるが、まあ別に笑って流せる程度のもの。その一方、重要人物っぽく描かれてきた多くのキャラクターがどいつもこいつもタメもなしにあっさり食われては退場していくため、後半になるにつれ「ああ、またか」と感じなくもない。ドタバタなモンスターパニック描写などによって低予算なりにスケールの大きさを演出していた前作『ロード・オブ・モンスターズ』に比べると、似たような林や荒野のロケ地ばかりが続く本作はどうもこじんまりとしており、派手さや冒険感に欠ける。余談ですが、胸を叩くドラミ゙ングはゴリラ。チンパンジーは大きく成ってもドラミングしない。